盛岡タイムス Web News 2011年 11月 25日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉75 草野悟 心温まる贈り物届く

     
   
     
  ひと月ほど前に、NHK豊橋文化センターの芳村支社長さんから電話がありました。「今、カルチャー教室の生徒さんたちが、江戸木目込み人形というものを創っています。とても細やかな作業で1体に数カ月かかります。生徒さんたちは皆さんご高齢で、被災地の現地に行ってお届けがとてもできないもので、ぜひお届け役をお願いしたい」という内容でした。

  それから1カ月、素晴らしいお地蔵さんとふくろうが届きました。生徒さん40名と先生で41体のお地蔵さんと、ふくろうが1体、ふくろうは三陸鉄道へお届け役のお礼とのことです。

  実に優しい笑みを浮かべたお地蔵さまです。高価な布地を丁寧に着せています。気の遠くなるような作業なのでしょうね。

  お手紙が入っていました。先生の森谷良子様からです。「被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。少しでも何かお役に立てればと、55歳から80歳まで、一人は小学生の女の子が気持ちを込めて作りました。被災者の方々にお届け頂ければうれしいです。まだまだ気持ちの整理もつかないでいると思います。お地蔵さまと仲良く暮らしてください」と書いてありました。

  皆様のお気持ちが心に響きます。被災者の方々もきっと大事にしてくれると思います。知り合いの田老のお寺の住職を訪ね、訳を話しましたら「とってもありがたい。お寺で祈とうし魂入れをしてお渡しします」と言って頂きました。三陸鉄道が仲立ちし、豊橋と三陸の懸け橋になれば、うれしいお役目です。

  その役目もありましたので、グリーンピア田老の仮設店舗を訪ねてきました。「タロちゃんテント」が11月2日で撤去になると、仮設商店組合の箱石会長さんが言っていました。「これからの町の復活のため頑張っていきたい」と。拍手です。

  今は立派な仮設商店ができ、タロちゃんテントの仲間が入居しています。「震災から今まで、手を取り合って頑張ってきました。家族同様に大事な田老の仲間です」と「ヤマキ」のお母さん。顔色もずいぶん明るくなっていました。まるで木目込み人形のお地蔵さんのようでした。
(岩手県中核観光コーディネーター)

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