盛岡タイムス Web News 2012年 1月 29日 (日)

       

■ 盛岡圏域タクシー料金値上げの動き 据え置き15年間つづく

 盛岡圏域のタクシー運賃に値上げの動きが出ている。盛岡市玉山区、雫石町、紫波町など岩手県B地区は、夏には運賃改定が認可される見通し。玉山区以外の盛岡市、矢巾町、滝沢村の岩手県A地区は、23日に盛岡市内の大手2社が運賃改定を申請した。管内の法人タクシー車両の7割が同様に申請すれば、東北運輸局が改定を審査する。B地区は5日までに7割を超えたため、東北運輸局が審査に入った。A地区の申請が7割を超して審査に入れば、年内には全県で運賃が値上げされる情勢だ。 

 盛岡市のヒノヤタクシー、岩手中央タクシーは23日、東北運輸局岩手運輸支局に対して初乗運賃と加算運賃の改定を申請した。両社とも1・5`580円の初乗運賃を1`520円に改め、80円の料金加算区間の距離を短縮する内容で申請した。改定の理由として燃料費の高騰、労働条件改善、デジタル無線機器導入の3点を挙げている。

  ヒノヤタクシーの大野尚彦社長は、「LPGもガソリンも軽油も、世界情勢を見て下がる状況にないし、労働条件を改善しなければ乗務員の平均年齢が上がるばかり。運賃は1997年から15年間改定しておらず、15年もたつと運賃制度が今の時代に合わなくなっている」と話す。

  現行運賃は1997年の消費税率アップに伴う改定以来、弾力的な変更が許される範囲で上下することはあったが、制度上は据え置かれていた。A地区は25社936台の車両が営業しており、7割の655台以上の申請が必要。ヒノヤ、岩手中央の両社の車両を合わせると約200台。大野社長は「7割を超えないと審査されないが、あとは個別の会社の判断になる」と話す。

  B地区では昨年10月6日に盛岡市玉山区の好摩タクシー、二戸市の県北タクシー、軽米町の軽米タクシーが運賃改定を申請し、1月6日までに管内の営業車1433台の7割以上が同様の申請をしたため、東北運輸局が審査に入っている。

  好摩タクシーは現行の1・5`580円の初乗り運賃を1`500円に改定するよう申請した。駒木藤男社長は「15年も運賃改定していないので、利用者にもご理解たまりたい。近年は夜間に動きが少なくなり、どこも厳しい状況。乗務員の待遇を上げないと若い人が入ってこなくて、高齢者が働く場になってしまう。東北の他県は岩手より高い運賃で走っている」と話す。

  岩手運輸支局の谷藤耕治首席運輸企画専門官は、運賃改定の背景について、「他県は600円台後半の初乗り運賃。少子高齢化による利用者の減少、燃料費の高騰、収入が少なく低賃金の労働条件を改善しようとする動きがある」と見ている。

  改定に当たっては審査のスケジュールとして5カ月の処理期間があるため、B地区は6月ころ認可される見通し。A地区は4月22日までに7割の車両が同様に申請すれば、審査に入る。

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