盛岡タイムス Web News 2012年 3月 5日 (月)

       

■ 志和えんぶり初披露 旧八戸南部の飛び領地に誕生

     
  志和えんぶり組烏帽子を被った太夫による摺り納め  
 
志和えんぶり組烏帽子を被った太夫による摺り納め
 
  紫波町志和地区の有志で組織した志和えんぶり組(佐々木嘉一郎代表)は4日、紫波町土館の志和生活会館で行われた志和地区老人のつどいで、えんぶりの初披露をした。えんぶりは青森県八戸市の郷土芸能。志和地区は藩政時代に旧八戸南部藩の飛び地だった。昨年9月に伝承を受け、半年間の練習成果として披露した。志和えんぶり組では年1、2回程度発表の場を設け、志和の郷土芸能として根付かせる。

  えんぶりは南部家の農業の神を祭り、田畑の豊作と漁業の豊漁を願う郷土芸能。頭にかぶる長い烏帽子は馬を表し、田起こしや代かきなどを行う馬を表現したもの。もともとは神楽の烏帽子と同じものだったが変化して現在の姿になった。800年の歴史を持つ南部家ゆかりの郷土芸能。

  えんぶりの団体は30以上あり、昨年9月に小中野えんぶり組から志和えんぶり組へ伝えられた。烏帽子役の太夫、子供舞い、囃子(はやし)などに分かれて練習を重ねてきた。志和えんぶり組事務局の鷹觜閲雄さんは「八戸にえんぶりの見学をしているうちに、中里信男元八戸市長の紹介で小中野えんぶり組と交流を持つようになった。昨年9月に志和生活会館で指導を受け、八戸との交流の輪を一層広げていきたいとの思いもあって郷土芸能として入れることになった」と経緯を説明した。

  演目は先導と太夫の4人による摺り初めで始まり、上平沢小学校の児童4人による松の舞、烏帽子を大きく動かす田植え、児童によるえんえんこと南部大黒舞、摺り納めの6演目。4日の初披露は小中野えんぶり組から9人が応援に駆け付け、囃子を手伝いながら練習成果を見守った。

  時間にして30分間の演技だったが、楽屋に戻った志和えんぶり組の面々は全身に汗をびっしょりかいていた。3人の太夫の中で最も若い高橋飛龍さん(22)は「練習以上にできた。とてもいい気持ち」、松の舞と大黒舞を完璧に踊った上平沢小6年の木村朋佳さんは首を傾げ、納得行かない様子だった。

  小中野えんぶり組の橋本隆幸代表親方は「良くできていた。経験を積んでいくことが大切。子どもたちの踊りは良かった、来年2月の八戸えんぶりに参加してもらいたい」と師匠として太鼓判を押し、八戸と志和の関係を示す郷土芸能の誕生を喜んでいた。


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