盛岡タイムス Web News 2012年 3月 27日 (火)

       

■ 沿岸と内陸、市町村長が課題を共有 支援のあり方探る

     
  県内市町村長による震災復興に向けた意見交換会  
 
県内市町村長による震災復興に向けた意見交換会
 
  県内市町村による震災復興に向けた意見交換会が26日、盛岡市内のホテルで開かれた。被災した沿岸市町村から生の声を聞き、ニーズにマッチングした支援を目指そうと県市長会(会長・谷藤裕明盛岡市長)と県町村長会(会長・稲葉暉一戸町長)の呼び掛けで開催された。沿岸部の首長から内陸部の首長に向けて具体的な支援の要望が出た。

  会議には県内32市町村の首長らが出席。沿岸被災地の12市町村が復興に向けた課題についてそれぞれ報告し、内陸自治体の支援のあり方を含めて意見を交わした。

  この中で大槌町の碇川豊町長は、5戸以上の集落の高台移転に適用される防災集団移転促進事業であれば認められる住宅再建への補助金が、一般の土地区画整理事業で整地された場所に再建する場合は認められないといった具体例を挙げ「制度の隙間が復興をはばんでいる」と指摘。町への十分な説明や復興計画との調整のないまま、国による浪板海岸の復旧事業が開始されていたことなどにも触れ、国との情報共有や制度改善への力添えを求めた。

  山内隆文久慈市長も、被災住居がわずかに国の基準に満たなかったために激甚災害指定を受けられず、用地取得費の補助が受けられないことや、災害復旧事業に位置づけられない湾港防波堤の整備が、さらに先延ばしされる懸念などを挙げ「課題を共有し、一緒に働き掛けてほしい」と訴えた。

  高台移転業務などに携わる技術者や保健師ら自治体職員のマンパワー不足は多くの被災市町村が主張。内陸自治体からも「市長会や町村長会に必要な人材を直接、挙げてもらい、効率的に支援できるようにならないか」といった提案があった。

  内陸に避難している、沿岸市町村の住民の情報が、把握しにくいとの悩みは沿岸内陸、双方から出され、避難者の台帳作成など具体的な取り組み事例も報告された。

  内陸の市町村長からは「基金を創設した。スポーツイベントなどに被災地の子どもを受け入れる用意がある」「土地区画整理に明るいOB職員であればすぐに紹介できる」など、自治体独自の支援の申し出もあった。

  谷藤会長は「課題のすり合わせをし、国、県に物を申すときにも力を合わせていくことが大事だと思う」と述べ、今後も各市町村の動向を見ながら、意見交換の場を設ける考えを示した。


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