盛岡タイムス Web News 2012年4月 4日 (水)

       

■ 〈大連通信〉2 南部駒蔵 友情、K君のこと

 大連空港に友人のK君が車で迎えにきてくれた。K君は大連の、ある大学を卒業して、今年4月から日本の大学院に留学する予定になっている青年で、昨年夏、大連に到着して間もなく知り合いになった。彼は日本語を勉強したい、私は中国語を勉強したい、ということから、相互に無料の家庭教師となった。交流が深まる中で、彼は私を「友人」と言ってくれた。昨年私が大連で迎えた誕生日には大学で日本語を勉強した恋人と共にケーキを持参して祝ってくれた。うれしかった。

  40歳以上も歳の若い中国の青年と自由にさまざまな問題について語り合えたことは実に貴重な体験だった。中国では言論の自由が保証されていない。「これは秘密ですが」と言って彼は率直に自分の意見を語ってくれた。私は彼を通じて中国の社会や教育、文化などについてたくさんの知識を得ることができた。その話は驚くことが多かった。大げさに言えば、驚きの連続だった。彼の日本留学まで約ひと月。また彼から学べると思うと胸が弾む。

  その彼が日本に行ってしまったら、果たしてどんな人に会えるだろうか、良い人に会いたい、しかし難しいかもしれない、いっそ「友人募集中」の看板でも出そうか…今からどうやってその素敵な友人を見つけられるかと心配しているのである。それほど留学では友人が決定的に大事である。

  とうとうと中国社会の不正をば 語る青年に 未来をみたり
(元岩手医大教授)



本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします