盛岡タイムス Web News 2012年4月 7日 (土)

       

■ 運輸業界にダブルパンチ 高速道無料化と軽油高騰

 高速道の無料措置の終了と軽油の値上がりが、運輸業界にダブルパンチを与えている。石油情報センターがまとめた県内軽油価格は1g当たり137円(3月26日現在)で、1カ月間に約12円値上がり。ガソリンとともに高騰を続けている。2008年は原油の投機的な動きによる高騰だったが、今回はイラン情勢を背景にしている。業界からは高速道が再び有料化される負担に加え、燃料費の増嵩による経営圧迫を懸念する声が聞かれる。県トラック協会の佐藤耕造専務理事は、「燃料が上がっても高速無料化で吸収できたのが、4月からは高速料金も払わねばならない」と話す。

 業界にとっては悪いタイミングが重なった。大型トラックの燃料の軽油価格は2月20日現在で122円だったのが、126円(同27日)、130円(3月5日)、133円(同12日)、136円(同19日)と3月にかけては5週連続値上がりした。ガソリンは3月末で160円台に近づいている。矢巾町の二葉運送の細川忠彦社長は「軽油は3月から10円くらい値上がりしていて137円まで行った。原油自体が上がっているのでどうなるのか。高速道の無料措置も終わった。軽油の経費と高速道の負担を費用対効果で見ると、軽油の値上がり分の方が大きかったが、事業者によっては値上がり分を吸収するくらい助かっていた」と話す。

  震災後の復興需要も加わって県内高速道の物流は増えたが、東北発の荷物は減少しているという。細川社長は「水産関係の工場や沿岸の合板工場などの被災により、東北から出る貨物量は落ちている」と話し、業界を取り巻く環境は依然、厳しい。

  盛岡市の岩手庄子運送の庄子清信社長は、「さまざまなケースがあり一概には言えないが、われわれの運賃には高速料金込みのケースと、別立てのケースがある。別立てのときはお客さんが恩恵を被るが、運賃込みの場合は運送会社が高速無料化で助かっていた。今の状況で燃料の高騰が続けば、経費に大幅に転化される恐れがある。震災のあと被災地の荷物が増えていると言われるが、全国的に景気は悪い」と話している。

  県石油商業協同組合の野中範夫専務理事は、「軽油はガソリンよりは若干ゆとりがあるが、2008年以来の高値に近づいている。ガソリン高騰時のトリガー税制も、震災で一時凍結されているし、今回はホルムズ海峡の情勢による動き。盛岡より沿岸の方が高くなっているが、次第に落ち着きを見せることも考えられる」と、今後の推移を注意深く見ている。

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