盛岡タイムス Web News 2012年 5月 6日 (日)

       

■ 〈大連通信〉7 南部駒蔵 ナマコ

 大連の特産品といえばナマコである。友人のK君は自分もナマコを食べた経験から、その特別な効能を信じて疑わない。ナマコは栄養豊富で、腎臓の薬ともなり、精力をつけ、免疫力を高める。中国の歴代の皇帝たちは好んでナマコを食べた。今では中国の多くの老人がナマコを食べている。本当かどうか分からないが、子どもがナマコを食べて鼻血を流すのを見たという。まさに「鼻血ブー」、それくらい栄養があるというのである。

  ねずみ色をしているので漢字でナマコは「海鼠」と書く。海の鼠というのは、確かにぴったりだ。また「海参」という書き方もある。朝鮮人参のように栄養があるから、海の朝鮮人参という意味だという。調べてみるとナマコは漢方薬として滋養強壮の作用があるとされ、化学的にも朝鮮人参の成分であるサポニンが含まれていることが証明されているというから先人の知恵に驚く。

  大連の地図の観光案内にはナマコを「刺参」と書いている。大連で見るナマコは先端がとげのようにとがっているからである。刺参とはとげのある強壮作用をもったものという意味になる。とがっているといっても、ウニのように鋭い針状になっているわけでなくやわらかいとげの形とでも言えばいいのだろうか。天然ナマコは養殖ナマコよりもとがっていて先端が点のようになっているという。

  真空パックにしたナマコは一番高いが、旅行先などでも口を開けて、そのまますぐに食べられる。干しナマコは大連のお土産として人気がある。湯に入れて10分くらい熱くして、水に移す。そのまま食べてもよいが好みでしょうゆや砂糖などで味付けしてもよい。大連の人は生きた新鮮なナマコを好んで食べる。日本と同じように酢じょうゆをつけて酒のつまみにする人も多い。冷蔵庫で2、3カ月はもつ。デパートなどは高いから朝市や夜市などで買ったほうがよい。ただし夏は悪くなることも多いから注意が必要だ。

  K君は親切にその効能、買い方まで伝授してくれた。私も実際に食べてみようかしらん?

  さまざまな漢字表記をもつナマコ 
  いつか食ひなむ大連名物
(元岩手医大教授)
 

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