盛岡タイムス Web News 2012年 5月 13日 (日)

       

■ シイタケのセシウム検出 盛岡で生産者説明会

     
  盛岡市中央公民館で開かれたシイタケ生産者らを対象にした説明会。  
   盛岡市中央公民館で開かれたシイタケ生産者らを対象にした説明会。先行きが見えない問題に、戸惑いや怒りの声も上がった  

 盛岡市内で露地栽培された原木生シイタケから国の基準を超える放射性セシウムが検出され、出荷が制限された問題で、盛岡地域の生産者にも戸惑いや先行きに対する不安が広がっている。11日夜、同市中央公民館で盛岡広域振興局と同市が、東京電力の担当者とともに開催した説明会でも、原発事故以来のさまざまな悪影響について訴える声が相次いだ。東電は県内産原木生シイタケについて風評被害の損害も含めて賠償する方針だが、農家の状況は千差万別。「生産者側に立って損害賠償手続きを支援する窓口を県や市が設置すべきだ」との声も上がった。

  説明会には生産者や集荷団体の関係者ら約50人が出席。県や市、東京電力の担当者が出荷制限に至った経緯と損害賠償など今後の対応を説明し、生産者の質問に答えた。

 東京電力は出荷制限により、市場に出荷できなかったり、出荷しても返品されたりした原木生シイタケの代金や、検査や廃棄にかかった費用、風評被害による市況との価格差、被害を受けたほだ木などの損害賠償に応じるとしている。

 ただ、生産者側が書類を整えて損害賠償額を証明する必要があり「過去の細かなデータを管理していない農家も多い。どうすればいいのか」「給食センターと生シイタケ納入の年間契約を結んでいる。菌床シイタケを代替え納入した場合の費用は賠償されるか」など具体的な損害賠償範囲や手続きについて質問が相次いだ。

 東電側は、損害賠償のおよその基準を設けているが、個々で事情が異なるため「生産者とのやり取りを繰り返し、事実関係を確認しながら賠償額を決める」としている。

 「どこの地域のほだ木を使えば安全なのか。早急に調べてほしい」などと後手に回っている対応を批判する声や、山菜について「2週間もかかる検査を待っていては、結果が安全だったとしても出荷時期が過ぎてしまう」と実態に合わない検査や賠償の仕組みを指摘する意見もあった。

 県は損害賠償など生産者の相談に応じる窓口の設置などを前向きに検討する考え。原発事故後に放射性物質の値を測定し3`メッシュでまとめたマップも入手しており、問い合わせがあれば生産者にも公開するという。

 盛岡広域振興局林務部の深澤光林業振興課長は「JAや生産者団体とも連携を取りながら、生産者に寄り添った対応をしていきたい」と話している。

 


 

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします