盛岡タイムス Web News 2012年 5月 14日 (月)

       

■ 花びら薫る歌声 りんご畑deコンサート 

     
  リンゴの花に囲まれて演奏する不来方高校音楽部と弦楽合奏団バディヌリ&いわてフィルハーモニー。大勢の観客が心に染みるアンサンブルを楽しんだ  
  リンゴの花に囲まれて演奏する不来方高校音楽部と弦楽合奏団バディヌリ&いわてフィルハーモニー。大勢の観客が心に染みるアンサンブルを楽しんだ  

 野外チャリティーコンサート「りんご畑deコンサート6」が13日、盛岡市黒川の松本りんご園で開かれた。同実行委員会(松本正勝実行委員長)の主催。満開のリンゴの花に囲まれながら、約1千人が合唱や弦楽合奏を楽しんだ。

 この日は、青空が広がる絶好の行楽日和。来場者はリンゴの木の下に腰を降ろし、気持ち良い風に吹かれながら、コンサートを満喫した。

 出演は不来方高校音楽部と弦楽合奏団バディヌリ&いわてフィルハーモニー。同校音楽部は生徒33人が身振り、手振りを交えながら心に染みる歌声を披露した。「上を向いて歩こう」「時代」「瑠璃色の地球」など、つらい思いにそっと寄り添うナンバーもあり、目に涙を浮かべて拍手を送る人もいた。

 バディヌリといわてフィルハーモニーの8人は「パッヘルベルのカノン」など円熟したアンサンブルを響かせた。

 フィナーレは音楽部と弦楽合奏団が共演。震災津波の犠牲者の冥福や古里の復興を願って賛美歌の「主よ御許に近づかん」などが美しく奏でられた。

 会場を訪れた同市黒川の佐藤アイさん(78)は「待ちに待ったコンサート。素晴らしかった」と感激。孫の岩手大附属小2年の可奈さん(7)も「外のほうがバイオリンの音がきれいに聞こえるような気がした。弦楽合奏に合わせた合唱がすごく良かった」と笑顔で話した。

 近所の火事でコンサートが一時、中断する一幕もあったが、混乱なく終演。小さな子どもたちのための絵本の読み聞かせや佐藤由喜子さん(大船渡市在住)手作りの「かわいい子どものドール展」なども行われた。

 コンサートは1999年に初めて開催され、今回が6回目。前年は東日本大震災で別会場でのチャリティーコンサートに変更した。地元の若者や農家、商店主らでつくる実行委員会は、1年分の思いを込めて準備した。

 関西から帰郷し実行委員に加わった松島亮さん(35)は「昔は気付かなかったが、地元の良さを改めて実感した。お客さんの笑顔が我々への最高のプレゼント。地域を元気づけられればうれしい」。中心になって引っ張ってきた松本直子さん(49)は「震災で被災した人、そうでない人にも心癒やされる場を提供したかった」と充実した表情だった。

 来場者から寄せられた募金は、県立療育センターといわての学び希望基金に寄付する。


 

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