盛岡タイムス Web News 2012年 5月 18日 (金)

       

■  県立大にビオトープ大賞 開学来維持管理の調整池

     
  池のほとりで談笑する学生たち  
 
池のほとりで談笑する学生たち
 

 滝沢村の岩手県立大学(中村慶久学長)の第1調整池ビオトープが、日本ビオトープ協会主催ビオトープ顕彰で最優秀賞「ビオトープ大賞」を受賞した。同ビオトープは1998年、開学と同時に完成した。以来、動植物が生息しやすい環境を整えるために15年継続して維持、管理してきた。エコロジカルスクール、エコ大学として開学した同大学にとって大きな前進となった。

 第1調整池面積4400平方b、水深1b、貯水量4千立方bの大きさ。現在は、バンやヨシゴイなど絶滅危惧鳥類を含めた約40種類の鳥を見ることができ、一部は繁殖もしている。植物はクサヨシやヤナギなど57種が生育している。他にも多くの魚類や昆虫類も生息している。

 同協会は市民らに対し、わが国の気候や風土の特性に結びついたビオトープの創生を自然環境復元の理念、理論、手法に基づいて広く啓発することで、人と自然が共生する社会の推進と環境保全に寄与しようと活動。協会の顕彰事業では毎年、優秀なビオトープを全国8ブロックから選抜のうえ表彰している。

 野澤日出夫日本ビオトープ協会副会長は同ビオトープの受賞理由について「非常に大切に管理してきたこと、絶滅危惧種が繁殖していることなどを評価した。現在の第1調整池は孤立しているように見える。森林公園と結び付け、より生態系を守れるような環境を整備していってほしい」と話し、よりよい自然環境の整備を期待する。

 同大学が持つ自然、景観整備のアピールを提案してきた平塚明同大学総合政策学部教授は「大学内でも、ここ数年でようやく理解を得られてきた。この環境を維持するのはとても大変。15年間の成果が認められて素直にうれしい」と、これまでの思いを語った。

 同大学は自然環境の整備の他に、暖冷房、給湯、温水プールなどに地中熱を利用するなど、常に自然環境に配慮した施設運営を行っている。

 平塚教授は「学生、教員問わず大学の恵まれた環境について知らない人がとても多い。ビオトープ大賞受賞をきっかけに、学内外を問わず多くの人に大学のことを知ってもらいたい」と話している。

 表彰式は6月8日に盛岡市アイーナで開かれるビオトープフォーラムの中で行われる。


 

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