盛岡タイムス Web News 2012年 5月 27日 (日)

       

■  〈南部馬の里〉57 遠藤広隆 「群衆」

     
   
     

 たくさんの人が集まっている。資料を見たり、メモを取ったり、他の人と相談している人もいる。後ろの方の人は、前の人の肩と肩の間から状況を見ようとしている。

  そんな中に1頭の馬がいる。馬は、人ごみの中に埋もれている。人が気持ちを向けている方向を馬も見ている。

  群衆の中に、一つだけ違うものがあると、とても目立つものだが、周りの人たちは、そのことに気づいてはいない。

  馬を挟んで、対角線上で2人が話をしていた。馬は、そんなことは気にしていないようだし、話をしている2人も目の前の馬のことは考えていないようだ。人々も馬も、お互いのことを感じてはいなかった。  


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