盛岡タイムス Web News 2012年 6月 2日 (土)

       

■ 地域の技術革新に国支援 本県の産学官金提案が採択

 被災地の地域イノベーションの創出を総合的に支援する、国の「地域イノベーション戦略支援プログラム(東日本大震災復興型)」に、県と県内研究機関などが共同提案していた事業戦略の「復興から次世代につながる先端的モビリティの創出」が採択された。事業戦略は、本県に蓄積された自動車産業に関わる材料開発やICT(情報通信技術)の開発を強力に推進する内容。研究者の招へい、研究設備の導入・共用化などを通して事業化の加速や高度技術者の育成を図る。地域経済をけん引する自動車産業の振興、集積に大きな弾みになると期待される。

 同プログラムは、国が、被災地の復興や地域イノベーションの創出につながる地域主体の優れた構想を選定し、研究者の集積や人材育成プログラムの実施を後押しするもの。
本県は、地域を「いわて環境と人にやさしい次世代モビリティ開発拠点」と位置づけ、産学官連携で、次世代型自動車の材料や最先端の制御技術の開発などに取り組むプロジェクトを提案した。

  具体的な取り組みとして、戦略の中核を担う研究者を岩手大に3人、県立大に4人招へい。岩手大は主に鋳造・金型技術の高度化や車載用半導体デバイス技術の研究を推進。県立大は高度道路交通システム技術やワイヤレス給電システム技術といった次世代型自動車に欠かせないソフトウエア関連技術の研究を進める。両大と一関高専では人材育成プログラムの開発も進め、高度技術者の養成につなげる。

  さらに、いわて産業振興センターと両大、一関高専に、地域連携コーディネーター計5人を配置し研究シーズと企業ニーズのマッチングを促進。県工業技術センターや岩手大には新たな研究機器も導入し、一般に開放することで地域全体の技術高度化、事業化を図っていく。

  事業採択によって、国から補助される事業費の額は、まだ発表されていないが、本県は5年間で12億5千万円を申請している。

  県は今月中にも、共同提案者の大学や研究機関、地銀、自動車産業団体などと協議会を立ち上げ、戦略実現に向けた取り組みを推進していく予定。「関係機関と連携し、研究開発や高度技術者の育成を積極的に進めたい」と力を込める。

 


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