盛岡タイムス Web News 2012年 6月 12日 (火)

       

■ 県が復旧復興ロードマップ 災害公営住宅5340戸15年度までに

 県は11日、防災集団移転や漁港復旧など東日本大震災津波からの復旧事業の現状や完了予定時期などをまとめた「復旧・復興ロードマップ」を公表した。このうち、災害復興公営住宅は、県と市町村で合わせて5340戸を整備する計画で、2015年度末までの完成を目指す。ロードマップは内容を見直しながら年に4回程度公表。7月下旬をめどに、市町村別の単独事業などを盛り込んだ「市町村別工程表」も示す。

  ロードマップは被災者の生活設計・再建に役立ててもらう目的で策定。生活に関わりが深い社会資本整備事業のうち▽海岸保全施設▽まちづくり▽復興道路▽災害復興公営住宅▽漁港―の「総括工程表」を示した。

  工程表によると、災害復興公営住宅は、県が約3千戸を14年度までに、残る約2300戸を市町村が15年度までに完成させる。比較的建設戸数が少ない岩泉町以北は、木造平屋建てなどの戸別住宅で対応。建設戸数が多い宮古市以南は、鉄筋コンクリート造などの集合住宅が中心となる。

  市町村別では釜石市が1049戸、陸前高田市が1千戸、大槌町が979戸、宮古市が730戸など。 県や市町村は国の復興交付金を活用し整備を急ぐ。

  ただ、事業の進ちょくは地域によって大きな差がある。釜石市平田地区では14日に、県内初の復興公営住宅の整備が着工する。一方、浸水地域以外の公有地が少なく用地取得が難航したり、戸別の復興公営住宅の建設を求める住民と行政側の方針とに隔たりがあったりして事業が進んでいない地域もある。

  高台移転など復興のまちづくりでは、野田村や宮古市など7市町村で、土地区画整理事業として21地区、防災集団移転促進事業として43地区が計画されている。釜石市花露辺地区など早いところでは12年度末ごろから住宅建設が開始される見通し。漁業集落防災機能強化事業は久慈市など9市町村で30地区が計画され、16年度までにすべての地区の完了を目指している。

  海岸の防潮堤や水門の整備は、水門の遠隔操作化など機能強化も含めおおむね15年度末までに完了させる計画。県管理の31漁港は今年度末から15年度末までに漁港災害復旧工事を終えるとした。

  復興道路は三陸沿岸道路、宮古盛岡横断道路など4路線5カ所、復興支援道路は宮古盛岡横断道路のインターチェンジにアクセスするための国道106号(盛岡市川目)など12路線25カ所の整備について工程を示した。

  工程表は県のホームページで公開。地域の合意形成や復興交付金事業計画の熟度など、さまざまな要因で計画の見直しや変更の可能性もあるとしている。

  達増知事は同日の記者会見で「『この時期までにここまで復旧している』と分かれば、希望が持てる。仕事の展開など被災者一人ひとりの復興に役立ててもらいたい」と述べた。



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