盛岡タイムス Web News 2012年 6月 22日 (金)

       

■ 東北新幹線23日で開業30年 首都圏との大動脈として発展

     
  開業から30年を迎える東北新幹線ホーム(盛岡駅で19日)  
  開業から30年を迎える東北新幹線ホーム(盛岡駅で19日)
 

 東北新幹線は1982年6月の盛岡開業から、23日で30周年を迎える。2010年には新青森まで全通し、首都圏と東北を結ぶ大動脈となっている。開業当時は大宮乗り換えで上野―盛岡間に3時間57分を要していた。現在は新車両「はやぶさ」が、東京―盛岡間を2時間20分で結ぶ。23日は盛岡駅で記念列車の出発式が行われ、開業当時の200系車両により、大宮―盛岡間に臨時列車を運行する。

  東北新幹線は1971年11月28日、上越新幹線とともに起工した。難工事や国鉄の財政悪化、沿線住民の反対運動などにより1976年の開業予定から6年遅れ、大宮―盛岡間の暫定開業でスタート。85年に上野開業、91年に東京開業。97年にはミニ新幹線で秋田開業した。盛岡以北は02年に八戸開業、10年に新青森開業した。昨年は東日本大震災で設備が大きく損傷して被災区間が不通になり、復旧の試練に直面した。

  23日は盛岡駅前で午前10時30分から達増知事、谷藤裕明盛岡市長らを迎え、記念式典を行う。200系車両による「大宮開業30周年記念号」が午後0時2分到着し、トレインジャーが出迎える。同日から盛岡―大宮間の13駅で30周年記念入場券を発売する。

  JR東日本盛岡支社の福田泰司支社長は「開業以前は大宮までとても時間がかかっていた。10年前には八戸まで、おととしは新青森まで開業し、多くの人に利用されている。首都圏と東京を結ぶ交通機関として30年の節目に感慨深いものがある。今後も『はやぶさ』の新車両が入ると高速化が進み、多くの人に利用されるようになると思う」と話した。

  盛岡市松園2丁目の萩原壽さんは国鉄盛岡鉄道管理局の信号通信課長として開業に立ち合った。「列車無線の実験でテストランを全部終え、全部機能するかチェックした。盛岡の新幹線には雪試験の必要があり、土木などの結果を組み合わせる作業も大変だった。要員も中央から引っ張ってくるわけにいかず、地元から確保するのに苦労した」と回想する。

  盛岡駅前商店街振興組合の石田和徳理事長は、「新幹線が開業する前はホテルが2軒くらいしかなかったのが、今は10軒以上あり、マンションが建ち並んだ。西口には大きなコンベンションホールができた。国鉄はJRに変わり、盛岡駅前でこの30年間に起こったことは100年くらいに匹敵するのではないか」と話した。

  盛岡駅に19日降り立った仙台市の無職の菊田隆三さんは開業当時と比べ、「盛岡や北上など大いに変わったところはあるが、変わらないところも多い。最初は大宮乗り換えで不便だったのが、上野まで直通するようになり、スピードアップしてとても便利になった。車両が良くなったことより、駅のトイレが良くなった。全国を回るサラリーマン生活をしていたので、昔はトイレに閉口しながら列車に乗っていた。今は駅も列車もとてもきれいになり、退職後に美術館巡りをしている」と話し、サービスの変化を感じている。

  福田支社長は「新幹線開業前に比べてはるかに沿線の到達時間が短縮され、人の流動は格段の差が出た。文化面と経済面で盛岡、岩手はより交流が促進された30年になったと思う」と話した。



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