盛岡タイムス Web News 2012年 7月 8日 (日)

       

■ 〈南部馬の里〉63 退屈な馬房

     
   
     
  私が馬小屋の中に行くと、窓もない馬房の薄暗い所で白い馬はじっとしていた。

  私が中の様子を伺うと、馬は奥の方から顔を出してきた。

  馬房の周りは、絵馬や蹄鉄(ていてつ)で飾られている。蹄鉄が掛けられている木の壁にはチョークで何か書いてある。数回重ねて書いてあるようで、なかなか読めない状態だったが、今までに使った蹄鉄が掛けてあるのだろうと思った。

  私が行ったとき馬は、退屈な馬房で過ごしていたが、「誰か来た」と思い、馬が私の方に向かってきた。だが、私が馬のことをそれほど相手にしなかったので、馬は「つまらないな」と思い、むこうを向いてあくびをしていた。 

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