盛岡タイムス Web News 2012年 7月 15日 (日)

       

■  県内初の電子書籍専門 デジタルセンターモリオカ 月間1500冊刊行へ

     
  本を裁断し、電子書籍化の作業をするプラスプラスのデジタルセンターモリオカ  
  本を裁断し、電子書籍化の作業をするプラスプラスのデジタルセンターモリオカ  

 盛岡市仙北2丁目のプラスプラス(中野智三社長)は電子書籍を制作する「デジタルセンターモリオカ」を開設した。県内初の電子書籍専門事務所として約30人を雇用し、全国に営業展開する。既刊本の紙面をデジタル化し、電子情報を書籍フォーマットにする作業を行っている。全国の出版社から電子書籍化を受注するほか、官公庁や企業が持つ書類のデジタル化を請け負う。秋には遠野市、大船渡市にサテライトセンターの設立を準備している。

 同社はスマートフォン、タブレット、フィーチャーフォン向けサービス、インターネットアプリケーション開発などを行っている。同センターの開設により電子書籍制作の前工程である書籍データの再入力、電子データの書籍フォーマットへの変換などの工程を取り入れた。

  6月から盛岡市のJR仙北町駅前の事務所で、従業員約20人が研修している。断裁機、高速スキャナー、高解像度スキャナー、デジタル化用のOCR(文字読み取り)専用ソフト、パソコンを備えて電子書籍化の作業に携わる。秋からは月間1500冊の電子書籍の制作を目指している。

  同社マーケティング担当の二見和夫さんは「図書館に収められている、これまで刊行された本は大変な数に上る。デジタル化できていない物を電子化する必要が生まれている。企業にある書類や図なども併せてデジタル化できる。震災では沿岸部の自治体で、多くの書類が津波に流されて失われた」と話し、文化財保護や防災面からの需要も見込む。

  見本の1冊の背中を断裁し、製本をほどく。ページごとに画像で読み取り、文字を電子OCRで解読する。パソコンの画面上に取り込んだ文章を、元の本と照合し、読み取りに誤りがないか校正する。文章や画像が電子データである場合は、電子書籍用のフォーマットに加工し直す。

  二見さんは「これまで電子書籍化の需要があったとしても、東京の会社が仕事を請け負うことが多かった。こうした仕事は盛岡でも請け負うことができるので、地産地消のように地元で受注し、雇用にも貢献していきたい」と話した。



本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします