盛岡タイムス Web News 2012年 8月 19日 (日)

       

■ 〈南部馬の里〉69 「ハエ」 遠藤広隆

     
   
     
  真夏は、馬たちに無数のハエが寄ってくる。まつげの先にまでハエがたかって瞬きするのもつらそうだ。そんなハエの勢いがすごくて、馬はもう追い払うのも諦めているような表情だ。

  私が馬にたかっているハエを多少払ってやると、その場から一度はハエが飛び立つが、またすぐにハエが戻ってくる。馬は、「もっと取ってくれ!!」と言いたそうだったが、そこまでしていられないので私はやめてしまった。

  どういうわけか、私がそんな馬たちに近寄ってもハエは馬にばかり取り付いて私にはまったく来ない。馬の体温の平熱は人間のそれよりも1度高いそうだし、それに馬は臭い。ハエからすると、人間よりも馬の方が目立って感じられているのだろう。
 


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします