盛岡タイムス Web News 2012年 8月 24日 (金)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉314 八木淳一郎 やがて秋

 蒸し暑い夏もピークを過ぎて、これからの盛岡は日増しに朝晩涼しい風が吹くようになります。やれやれと思う半面、過ぎゆく夏を懐かしく思い、迎える秋の気配に、何となくメランコリックな気分になるというものです。何しろ、いつものことながら、これから一歩一歩厳しい冬に向かっていくばかりなのですから。

  夜空は夏の星座がまだ大勢を占めているのですが、午後8時を過ぎたころには、東から北の空にかけて、みずがめ座、ペガスス座、アンドロメダ座、カシオペア座など、秋の星座が顔を出してきます。

  一方、西の空には、うしかい座やてんびん座、おとめ座など春の星座もまだ頑張っています。その上、おとめ座の1等星スピカのそばには、土星と火星が仲良く並んでいる光景も目にすることができます。レンズを通して見れば、西の空低く、気流の影響でゆらゆらと揺れ動く二つの惑星。火星は地球からだいぶ離れてしまって表面の模様はおろか円盤像でさえ確認が難しくなっていますが、それでもオレンジ色の独特の色は火星の魅力を十分伝えてくれます。

  土星は、気流に揺らぎながらもチャーミングな輪のある姿を垣間見せてくれて、私たちの目を楽しませてくれます。

  さて、秋の星座の中にも惑星たちが潜んでいます。魚座には6等星の明るさの天王星が、みずがめ座には8等星の海王星があって、秋の風物詩となっています。

  ただし、どちらも肉眼で見つけるには暗すぎます。天文台や科学館の星を見る会などの折に望遠鏡で見てください。青緑色の神秘的な色合いのこれら二つの惑星は、あまりにも遠いために表面の模様などうかがい知ることはできませんが、円盤像を見ることはできます。それだけでも、太陽系の兄弟星なのだ、との感慨にひたることができましょう。
(盛岡天文同好会会員)


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