盛岡タイムス Web News 2012年 8月 28日 (火)

       

■  人材養成や理解浸透に課題 盛岡市の地域協働 11年度モデル地区調査

 盛岡市が2011年度に初めて試行した「地域協働モデル地区」の3団体に関する、聞き取りなどの調査結果がまとまり、27日に市内で開かれた市自治体経営推進会議公民連携部会に報告された。地域の人材の確保や養成、既存活動組織との範囲の違いなどが課題として挙げられた。

  地域協働モデル地区は、地域協働推進計画策定に伴い、前年度に青山、城南、本宮の3地区を指定し試行した。調査は課題の把握と整理、今後の対応への反映を目的に5月、3地区の役員や事務局、地域担当市職員の総括支援員、地域づくり支援員を対象に実施。

  試行で挙げられた課題としては、地域におけるノウハウをもった人材の確保や養成、職員や専門家の派遣の必要性が指摘された。初年度ということもあったが、周知不足で地域での地域協働に対する反応が鈍く理解を深める必要性が浮き彫りになった。

  地域協働の組織化に当たっては既存のコミュニティー推進地区、町内会等の区域、学区、消防団管轄区域などが異なっているため、課題として再認識された。

  このほか、活動拠点となる場所の確保に困難を生じたこと、協働の相手となる市(職員)の地域との関わりでは縦割りと内部の連携や情報共有の不足を挙げる意見もあった。

  初年度は昨年11月に指定し、今年3月までに組織設立や計画づくりを進めなければならなかった。期間の確保も課題として挙げられた。市では次年度には年度当初の募集としたい考えだ。

  一方で、地域協働への取り組みにより、これまで地域活動に積極的に参加していない団体が加わるようになったこと、地域の多様な主体が集まれる機会が設けられたことが、取り組み効果として挙げられた。専任職員や地域づくり支援員の地域での対応も評価され、短期間で担当が交代しないよう望む声もあった。

  市では、調査結果を踏まえ、単年度となる計画策定費補助金を2年度にまたがって利用できるよう検討を始めている。手引き書を作成し、今年度のモデル地区から活用してもらう。

  設立まで補助金対象とならない準備組織に対しては、現物給付などで支援。事務局機能の人的な補助についても検討を進める。人材育成に関しては、地域協働講座を継続して開催しているほか、市の経費負担による専門家派遣事業の有効活用を促す。

  市職員に関しては、地域協働に関する特別演習の継続実施で意識づけを図るとともに、支援制度も継続。庁内で情報共有などを行うための組織を設置する。ワークショップなどの地域事業については、窓口の一本化など方策を検討していく。

  各団体の区域の整合については、短期には困難、今後の地域コミュニティーの目指すべき方向性や市との関わり方などを踏まえて、検討していく必要があるとし、具体的な対応策は見えていない。


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