盛岡タイムス Web News 2012年 9月 8日 (土)

       

■ マツクイムシ北上進む 盛岡市動物公園までに 八幡宮など街中にも 拡大防止へ監視強化

     
   盛岡八幡宮境内で見つかったマツクイムシの被害木(写真手前下の社殿奥の中央の赤く変色した部分)  
   盛岡八幡宮境内で見つかったマツクイムシの被害木(写真手前下の社殿奥の中央の赤く変色した部分)
 

 県内のマツクイムシ被害で盛岡市内に設定されている北限が今夏、延びた。同市新庄字下八木田の市動物公園内から被害木が見つかったため。動物公園から南西へ直線2・5`地点の盛岡八幡宮境内では計3本の被害木を確認。市農林部林政課は岩山周辺への監視を強め被害拡大の防止に努める。市街地へ拡散する場合も想定して10月1日付の市広報紙などを通じて市民に注意喚起する。

  市内では2009年度に被害が初めて確認された。北限は同市東中野地内の国道106号、簗川沿いだった。同課が例年被害木を確認するのは8、9月だが、動物公園では7月に枯れが見つかった。

  マツクイムシ対策としては監視帯内で監視を実施。市は県の協力で枯れた松(アカマツ)を特定できる航空写真の調査で、被害木と被害潜在木を発見し、駆除・処理している。

  その結果、09年度は被害木6本、被害潜在木85本を確認。10年度は4本、106本だったのが、11年度に19本、693本と急増した。10―11年の年末年始の大雪で倒木や弱っているアカマツが増えたのが原因とみられる。

  衰弱した木や雪害木のある手入れ不足の松林は被害を呼び寄せる。同課によると、今年度分の被害(潜在)木は現時点で11年度を下回っているが、北限延伸で、監視帯の見直しも必要になる。

  県によると、マツクイムシはマツノザイセンチュウによってアカマツを枯らす伝染病。センチュウはマツノマダラカミキリが媒介。カミキリが小枝の皮を食べると、センチュウが木に侵入して感染、発病する。

  センチュウの増殖で衰弱(枯れ)が発生。7〜9月にかけて弱った感染木にカミキリが産卵。越冬して翌春、羽化する。センチュウを運び、被害を拡大させる。被害木はカミキリが卵からかえる翌年5月までに駆除、処理する必要がある。

  市内では今年初めて監視帯外の街中、盛岡八幡宮で被害木が見つかった。県林業技術センターによると、材辺検査で先月7日に1本、30日に1本の被害木を確認。30日の検査で「被害あり」とみなされた1本を含めると計3本になる。

  山林の被害木処理には公費負担がある。市街地の民間・個人所有は原則自己負担になる。被害木は7日分が駐車場付近、30日分が社殿奥で見つかった。八幡宮では7日判明分を既に伐採。権祢宜の高橋数馬さんは取材に対して、30日判明分について「秋まつりが近く立て込んでおり手が回っておらず、未定」と話していた。

  今回の例は北限内からカミキリが偶然迷い込んだ可能性がある。今夏の暑さとの因果関係などは不明だ。

  同課では、監視強化と市民への注意喚起のほか、市街地については都市整備部公園みどり課と情報交換して被害木の早期発見に努める。高橋山雄課長は「(被害潜在木を含め)秋までに伐採できるものは伐採し、遅くとも来年5月までに処理する」と説明する。



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