盛岡タイムス Web News 2012年 9月 11日 (火)

       

■ 〈大連通信〉44 南部駒蔵「離婚」

 李さんの家は狭いので、妻はそれが恥ずかしいと感じている。それで金州の兄の隣のマンションを買って、それを妻の妹に貸して1年で1万元の収入になる(大連ではマンションを幾つかもって収入を得ている人が多いようだ。蓄財の知恵が日本人より発達しているように見える)。それを今、売ると70万元になる。そのマンションを買う時、李さんは商売をしていた頃にためた7万元のお金に母からの10万元を借りた。

  李さんの妹は離婚している。前に主人との間にできた子どもと今の警察官の主人との間にできた子ども、それに李さんの母の5人家族である。子どものうち一人は瀋陽の大学に行っている。しかし、その子が帰ってくると、一緒に暮らしている母は、そうでなくても暮らしづらいのにますます暮らしにくくなる。李さんは母を自分の家に引き取りたいと思っているが、妻との関係もあり狭い家で大変だ。

  李さんの兄も2度離婚して今3度目の妻と暮らしている。子どもは最初の妻との間に一人いて、今その子どもと一緒に暮らしている。李さんはそんな兄、妹のなかにあって離婚せずに暮らしている。母は自分の養老金(年金)から毎月1700元を妹に払っている。母の年金は毎月2700元である。

  大連で家を持つのは大変で、多くの場合、親からお金を貸してもらったり、親の家に住む、親の家を売るなどしてマンションを持っている。

  改革開放政策以後、離婚が増加している。多くの場合、お金の問題が絡んでいる。李さんの妻は5人兄弟であるが誰も離婚していない。しかし、農村で貧しい暮らしをしている。しかし、都会に憧れて農村を飛び出し、貸家で貧しい暮らしをしている兄弟もいる。李さんは1300元の給料のなかから、600元を年金として蓄えている。年金の支払いをすると生活していけない人もいる。妻は倹約に努めて貯蓄に励み、年金を払うよう言っている。大学を出て今、英語の先生をしている一人娘はお金持ちの男性と交際中で結婚の日が近いという。

  ちなみに中国では退職の年齢が男は60歳、女性は50歳である。

  豊かなる 国となり行くその果てに いづこも同じ 離婚の増加
      (元岩手医大教授)



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