盛岡タイムス Web News 2012年 9月 14日 (金)

       

■ 弁当式の昼食提供検討 雫石高 食育兼ね年内試行へ 町産食材活用へ業者と協議

 県立雫石高(菅原教紀校長、生徒147人)は、生徒の健全育成や食育の観点から、雫石町内の業者による弁当方式の昼食提供の実施を検討している。同高が計画するのは業者に町産食材などを取り入れた弁当の調理と搬送を頼み、希望する生徒に提供する方式。現在、業者と検討中で、協議がまとまれば10月下旬頃から2回程度の試行を行った上で、来年5月頃からの実施を予定する。県教委スポーツ健康課では県内の高校で弁当方式の昼食提供は把握しておらず、実現すれば県内でも珍しい取り組みになる。

  同高では2011年度から昼食提供の実施を検討してきた。県教委によると、県内では葛巻や住田など7高校で給食センター方式の昼食提供を実施しているという。雫石町の小中学校では自校方式の給食を実施しているために、センター方式の給食提供は不可能。当初は、同校に近い雫石中学校で調理した昼食を提供できないか検討したが、調理員の増員や搬送費、校舎への新たな搬送室の設置、食器・容器の購入費、燃料費などの経費が発生するため実現は難しかった。

  一方、同高が12年度に実施した生活・学習実態調査では、朝食について「毎日食べてくる」69%、「食べないこともある」21%、「ほとんど食べないで来る」10%と、約3割の生徒が朝食を抜くことがあることが分かった。昼の弁当についても「いつも持ってくる」88%、「持ってこないこともある」10%、「ほとんど持ってこない」2%だった。

  こうした実態を受けて、栄養バランスのとれた食事を生徒に提供するために、町などの意見も聞きながら業者による弁当方式の昼食提供を考えた。7月に1、2学年の保護者へ行った給食に関するアンケートでは、6割の回収率で41%が「実施を希望」、「どちらでもいい」47%、「いらない」12%だった。1食あたりの金額としては400円までが14%、300円までが43%、200円までが17%などとなった。

  同高では、生徒全員に弁当方式の昼食を実施するのではなく、2週間ほど前に業者からメニュー表を出してもらい、希望者を把握して業者に弁当を依頼する方法を考えている。弁当の値段は主食を含めて1食あたり400円前後、副食のみで300円前後を想定。食育などの観点から栄養師などによるバランスのとれたメニューのほか、町産食材の活用などについても業者と協議していく。

  菅原校長は「生徒の中には、朝食を食べなかったり、弁当を持ってこないという状況があり、きちんとした食事を食べさせたいと思った。共働きの保護者も多く、給食を提供することで家庭での負担も少なくなるのでは」と話す。


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