盛岡タイムス Web News 2012年 9月 21日 (金)

       

■ 50ベクレル以下の牧草地も除染 滝沢村 風評被害払拭に必要

 滝沢村は、生産物の安全性の確保や風評被害の払拭のため、2016年度までに希望する村内農家すべての牧草地を除染することを決めた。飼料の放射性物質の暫定許容値(100ベクレル)を超えた牧草地、100ベクレルから51ベクレルの牧草地は、県の10割補助事業で実施。50ベクレル以下の牧草地については村牧草地再生対策事業として、県と村が2分の1ずつ事業費を負担し、除染を実施する。村は開会中の村議会9月定例会へ村牧草地再生対策事業にかかる補正予算1480万円を計上する。

  村内の農家所有の牧草地は約1016fで、このうち101ベクレル以上が258f、100ベクレルから51ベクレルが250f、50ベクレル以下が508fある。101ベクレル以上の牧草地は、県補助事業で現在除染を実施しており、大半が完了している。100ベクレルから51ベクレルの牧草地は13年度に50fを実施し、16年度まで除染作業を継続する。

  50ベクレル以下の牧草地は、12年度は既に除染を実施している40f分を予算化。13年度から15年度までは各120fずつ除染を実施し、16年度に残る108fの除染を予定する。村内に所在する50ベクレル以下の牧草地が対象となる村牧草地再生対策事業では、代替飼料の供給はない。生産者の自給飼料への影響を最小限にするため、村では単年度ごとに利用している牧草地の4分の1から5分の1程度を除染していく計画。

  20日の議会全員協議会で、村農林課の武田晴良課長は「食品の基準値が厳しく改定されたことにより、基準値以下であっても消費者からは牛乳や牛肉などの安全性を強く求められている。飼料の暫定許容値を超過していない牧草地も可能な限り除染し、生産物の安全性をより高め、風評被害を払拭する必要がある」と話した。

  県は、県産牛肉・牛乳の安全性を確保するため、9月県議会に放射性物質被害畜産総合対策事業費(約27億2800万円)を予算計上する。牧草等の焼却処理に向けた集中保管施設の整備(4億円)、廃用牛集中管理施設の追加整備等の実施(1億6500万円)など。

  市町村が単独で50ベクレル以下の牧草地を除染する場合に2分の1を補助する費用も含まれている。県は9月補正では県内の50ベクレル以下の牧草地の10分の1に当たる約2千f分の除染費用として4億6100万円を確保。県農林水産部畜産課の渡辺亨総括課長は「県としてはそれ以上に(市町村の)手が上がるのであれば、対応したい」と話す。50ベクレル以下の牧草地除染の補助は複数年継続していく考えだ。


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