盛岡タイムス Web News 2012年 9月 25日 (火)

       

■ 牛肉の対米輸出再開 岩手畜産流通センター 口蹄疫の制限解除

     
  出荷式で行われたテープカット  
 
出荷式で行われたテープカット
 

 2010年から口蹄(こうてい)疫の問題により停止していた米国への牛肉輸出が解禁された。紫波町の岩手畜産流通センター(佐藤政典社長)では、08年に対米輸出工場の認定のための施設整備に着手。昨年、厚生労働省から「米国に牛肉の輸出が可能な施設」と認定され、東北で唯一の認定施設となった。その後も口蹄疫による米国の輸入制限は継続していたが、8月に念願の解禁となった。24日には米国向け「いわて牛」の出荷式が岩畜で行われ、関係者らが喜びを分かち合った。

  口蹄疫は10年4月に、宮崎県で感染牛が発見され、日本国内からの牛肉、豚肉の輸出が全て停止した。岩畜は07年度から牛肉輸出が可能となる食肉処理施設の認定を取得するための取組みを推進。09年にはシンガポール、タイなどへ初出荷し、販路拡大に向けた行動を進めていた矢先の停止だった。

  昨年に厚労省から認定を受け、東北で唯一、全国でも7カ所のみの対米国の輸出施設に認められた。8月24日に輸出再開となり、2日に初となる2頭(計85・4`)を出荷した。

  田沼征彦JA県信連会長は「畜産を取り巻く情勢はいまだ厳しい。その中で米国への輸出の再開は、いわて牛の販路拡大へ大きな力となることを期待している。これからの取組みが畜産農家の生産意欲の向上、経営支援につながると考えている」とあいさつ。

  上野善晴副知事は「関係者の輸出の実現に向けた努力に敬意を表する。いろいろな課題を乗り越え、出荷式にたどり着けたことは本当に喜ばしい」と祝いの言葉を述べた。

  輸出を担うJA全農ミートフーズ(木村敬社長)は現在、禁輸以前の数量への回復を進めている。米国での日本産和牛の需要は大きく、現地での販売体制の整備を含め、輸出数量の拡大を図る方針。現時点の年間販売目標は580〜600頭(うち米国向け300頭)。当面は米国向けに関しては月100頭の輸出数量を目標に、来年は200頭を目指していく。

  木村社長は「長年施設改善に取り組み、東北で唯一の畜産基地として本日の出荷式を迎えたことは本当に意義深い。この出荷式を契機とし、畜産の発展、世界のいわて牛へと羽ばたくことを願いたい」と話した。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします