盛岡タイムス Web News 2012年 9月 28日 (金)

       

■ ピンポイント落札解消へ 盛岡市発注の入札工事 制限価格設定見直し

 盛岡市は、4月から市発注工事入札時の最低制限価格の決定方法を見直した。複数候補から選択する制限価格について、従来の市長や財政部長ら決裁権者の関与を排除。同月から全面導入した電子入札システムを活用して入札申し込み完了後にコンピューターでランダムに選択され、決定する仕組みを採用した。その結果、制限価格と落札額との誤差1%未満の、いわゆる「ピンポイント落札」の出現率が低下したという。

  財政部契約検査課によると、2011年度は対象となる130万円以上の工事326件中92件で誤差1%未満が28・2%。これに対して今年度は8月13日契約分までの約4カ月半で83件中16件で19・3%と低下した。

  市では従来、予定価格1億円以上を市長、5千万円以上を副市長、2千万円以上を財政部長、2千万円未満を契約検査課長が、それぞれ事前に用意された複数の制限価格候補の入った未開封の封筒から選択、開札時に開封され、これを制限価格と決定していた。

  制限価格候補については、電子入札全面導入により入札の締め切られる開札前日午後3時から開札まで、入札額が誰も確認できない時間帯に算定。さらに複数の候補の中から入札参加業者数に応じて制限価格をランダムに選択、決定する仕組みを採用。人の関与を極力排除した。

  市発注工事では設計価格を端数処理して予定価格を設定。制限価格は予定価格に@直接工事費の95%A共通仮設費の90%B現場管理費の80%C一般管理費の30%│を合計した額に調整額を掛けあわせて算定。複数の候補を用意する。この計算方法は従前通りだ。

  ピンポイント落札については、06年度以降、たびたび市議会などから情報漏えいの疑惑が指摘されてきた。市はこれまで市から漏えいがないこと、受注業者の設計精度の高いことなどを理由に否定。08年5月から設計価格と予定価格を事後公表にするなど対策を図ってきた。

  議員からは制限価格の決定方法が市長や職員らの介在するアナログ型で、客観性に欠けると指摘を受け続けてきた。こうした中、1月の職員逮捕事件で職員や組織的関与による工事価格の事前漏えいなどが発覚した。

  谷藤裕明市長は11日の市議会答弁で今回の見直しを説明し「より推測されにくい仕組みとした」と胸を張った。

  これに対して問題を追及してきた豊村徹也氏(創盛会)は21日の総務常任委員会で制限価格候補に調整額ゼロが含まれるケースの排除を主張。「疑念の入り込む余地のない(客観的な)システムを作り堂々と入札するべき。何年も言っているのにかたくなに拒否していると、市民に何かがあると見られる」と訴えた。

  市の電子入札参加業者は昨年10月に移行した土木や建築などA・B級が延べ232社、4月からのC級が6月1日現在延べ96社、格付け等級なしが延べ318社の合わせて延べ646社。建設関連業務委託は82社。導入は業者間の談合防止が目的の一つとなっている。


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