盛岡タイムス Web News 2012年 10月 7日 (日)

       

■ 裂き織りに紡いだ可能性 幸呼来Japan 石頭悦社長が全国商工会議所女性会スタートアップ部門奨励賞受賞

     
  幸呼来JaPanの石頭悦社長  
 
幸呼来JaPanの石頭悦社長
 

 盛岡地域特産品ブランド「さんさ裂き織り工房」などを手がける盛岡市東新庄の「幸呼来(さっこら)JaPan」の石頭悦社長(47)は、2012年度全国商工会議所女性会第11回女性スタートアップ部門奨励賞を受賞した。「起業してまだ1年ほど。これからの活動の励みになる。受賞を契機にスタッフみんなで新たな課題に挑戦したい」と弾みにしたい考えだ。

  同賞は2002年に創設され、革新性に富む創造的な女性起業家の支援が目的。今回の受賞は「岩手に伝わる裂き織りを世代を超えて愛される商品」作りを目指し、障害者の雇用機会創出などを理念とする同社の経営が高く評価された。

  石頭社長は盛岡商工会議所女性会会員。同女性会の推薦を受けて挑戦し、9月中旬に受賞が決まった。石頭社長は以前、同市山岸のくらし建築工房(中村喜一社長)工房部門に一スタッフとして働いていた。11年9月、同部門を事業継承し独立し、現在の株式会社を設立。当初は4人でスタートした。

  石頭社長は「中村社長からも後押しがあって独立した。新会社でも建築工房と同様、各企業や団体から使用した浴衣を譲り受け、障害者の裂き織り技術を生かして、メードイン岩手の商品を開発してきた」と話す。

  4月には就労継続支援A型事業所の認定を受け、障害者を10人雇用。営業担当者も含め17人体制になった。これまで盛岡さんさ踊りで使用された浴衣を素材に手作りでオリジナルの裂き織り商品、南部鉄器と組み合わせた南部の灯火(あかり)、さんさ太鼓風鈴、テーブルウエア、ペンケース、ノートカバーなど数々の新商品を開発し、現在166アイテムに達した。

  2月に出展した東京インターナショナルギフトショー(東京ビッグサイトで開催)では、大手通信販売会社から声が掛かり、コラボ商品を製作。10月から本格的に全国販売を開始することになった。

  石頭社長は「とにかく動いてみたら思わぬ出会いがあり商談が進んだ。大手企業とのコラボでは、当社になかったデザイン力を借りることができ、商品が洗練された。既にある程度の数の商品はこしらえた。17人体制だから引き受けられた」。

  現在、盛岡市内、岩手県内の企業からの引き合いも増加。アメリカでの販路拡大の可能性も出始めた。石頭社長は「まだまだ課題はあるが、製作現場では腕を上げたスタッフが頑張っている。今月も大きな見本市に出る。新たな分野での販路開拓も行い、盛岡ブランドを全国、世界で販売し、もっと障害者の雇用を増やし、盛岡、岩手の活性化に貢献したい」と力を込める。


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