盛岡タイムス Web News 2012年 10月 7日 (日)

       

■ 〈ジジからの絵手紙〉21 菅森幸一 観武が原

     
   
     

 今の青山町・みたけ・月が丘・厨川・滝沢村等に広がる広大な原野を「みたけがはら」といい、戦時中は盛岡に常駐した軍隊の練兵場(演習場)だった。

  戦後、ここに旧軍隊の飛行機や戦車の残骸が放置されわれわれ悪童共の絶好の標的となった。特にも飛行機の操縦席を覆っている「防弾ガラス」は強くこすって匂いを嗅ぐと甘い飴の香りがして仲間の間では珍重された。だから「茸狩り」にかこつけてよく出掛けたもんだよ。

  少ない米を集めての母さんの苦心の作「握り飯」を入れた「はきご(竹で編んだカゴ)」を腰に朝早く家を出る。もちろん終始歩きだ。約10`程の行程だが別にどうってことはない。道草を食いながらダラダラ歩くのが楽しいのだ。

  お目当ての飛行機の残骸はあるにはあったが、もう既にハイエナに荒らされたようになっていて宝物は見つけることができなかった。しかし、飛び出したウサギを追いかけたり、偶然見つけた「初茸」の群落に大興奮したりと一日中野山を駆け巡り、気が付くと帰る頃にはトップリと日が暮れて家では大目玉が待っていることをやっと思い出すのだった。


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