盛岡タイムス Web News 2012年 10月 9日 (火)

       

■ 装飾塗装と左官で新空間 ヂルチクリエイト 青山にショールーム 川上塗装工業と小原商店

     
  店内のラックに施された装飾塗装の見本  
 
店内のラックに施された装飾塗装の見本
 

 川上塗装工業(川上秀郎代表、盛岡市上田堤)と左官資材販売の小原商店(小原圭悟代表、同市高松)は、合同のショールーム「おうちカフェ・ヂルチクリエイト」を同市青山に開店させた。芸術性の高い装飾塗装と日本の技の左官で、新たな空間を発信。カフェの営業やフリースペースの貸し出しも行い、人と人を結ぶ憩いの場としても機能を深めている。

  開店は今年2月。きっかけは「塗装業界を変えたい」という川上代表(33)の強い思いからだった。「今の業界は冬場に仕事がなくなり、雇用が不安定。きちんとした業界にするためにも、どうにかして冬場の仕事を見つけたい」。天候に左右されない内装仕事に可能性を探った。

  そこで見つけた技術は装飾塗装。例えばプラスチック素材に絵画の要領で色を重ねると、木や大理石、金属製の質感が得られる。従来の「むらなく均一に」という常識を覆し、「手だからこそできる表現」が強みだ。

  3年前から社員の技術講習を重ね、重厚感のあるオリジナル仕上げ「ZAX」も編み出した。しかし「技術は身に付いたが発信する場がない」。ショールームの開店は夢だった。

  2社の出会いは、県中小企業家同友会。壁紙が主流の中、付加価値のある空間創造への方向性が合致。二人三脚でショールームの開店にこぎつけた。

  店内の随所には、両者の技巧が駆使されている。左官業は土を使い分けるプロとして、体に優しい珪藻(けいそう)土仕上げを紹介。テーブルや窓枠周りは、クラッシュタイルを散りばめた施工で遊び心も見せている。一方塗装業では、ひび割れのアンティーク効果など質感を楽しむ施工をはじめ、天井には空、壁には木を描出。色彩効果に配慮した空間が広がる。

     
   塗装業と左官業が合同で開店させたショールーム兼カフェ。店長の川上冴華さんと川上塗装工業の川上秀郎代表(右から)  
   塗装業と左官業が合同で開店させたショールーム兼カフェ。店長の川上冴華さんと川上塗装工業の川上秀郎代表(右から)
 


  「自由に作れることが、塗装、左官の魅力」。店長兼アートディレクターの川上冴華さん(29)は「建設業の枠にとどまらず、もっと自由な発想の塗装や左官で心地よい空間を提案していきたい。そして、地元の仕事は地元に任せてもらえるように努めたい」と話す。

  店名には「1から100は簡単だが、0から1を作ることは難しい」との意味が込められている。ゼロを意味する米俗語の「Zilch(ヂルチ)」に「1(イチ)」を掛け合わせ、「自分たちの技術と心で『イチ』を生み出していきたい」と考える。

  広さが自慢の店内は、一般市民にも開放。カフェやキッズルーム、フリースペースや委託販売スペースも設置した。川上店長は「イチを生む場所として、人と人との結びつきも広げていきたい」と話している。

  営業日は水曜から土曜日。午前11時から午後5時まで。場所は、盛岡市青山2の23の7。問い合わせは、電話662―7774まで。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします