盛岡タイムス Web News 2012年 10月 13日 (土)

       

■ 市制移行へ一里塚 要件緩和の条例案を可決 県議会 滝沢村の制度障壁解消

     
   県議会で条例改正が可決され、市制に一歩前進したことを喜ぶ滝沢村の傍聴団  
   県議会で条例改正が可決され、市制に一歩前進したことを喜ぶ滝沢村の傍聴団
 

 2014年1月1日の市制移行を目指す滝沢村の移行要件の課題となっていた県条例の一部改正が12日、県議会本会議で全会一致で可決された。可決の瞬間、議場で採決の行方を見守った村内自治会や各種団体の代表、村議、村職員ら約70人の傍聴団からは笑みがこぼれ、思わず拍手を送る傍聴者もいた。柳村典秀村長は「晴れて可決されたことを受けて、法的な制約がクリアされた。大変喜んでいる」と、市制移行の大きな前進を喜んだ。

  今回の条例改正では▽官公署が5以上設けられていること▽上水道、下水道、軌道またはバス事業等の事業を1以上経営していること▽住民1人当たりの前年度予算総額が他の市と比して概ね遜色がないこと▽商工業に従事する者およびその者と同一世帯に属する者の数が、最近5カ年間増加│の4項目を削除。交番・駐在所、駅、郵便局、地域職業相談室の4つの官公署しか有しない同村にとっては、市制への大きなハードルがなくなった。

  本会議後、傍聴団の表敬を受けた達増知事は「議会に承認していただいたので、あとは滝沢村から申請があれば総務大臣協議、県議会付託などの手続きをしっかり行っていく。条例上、もう市としての要件はすべて満たされているということで、県もそういう認識で作業していきたい」と市制移行を歓迎した。

  記者会見で柳村村長は「(総務)委員長報告にあった滝沢村民の思いを受けて可決するという言葉については、私たちも大変感激した。これを糧にまた新しい滝沢市に向かって進んでいきたい。これまで以上に住民とともに住民自治を構築するべく頑張っていきたい」と話した。

  村から市になることで、生活保護の決定・実施、障害児童福祉手当の認定・支給などこれまで県が行ってきた福祉行政分野の事務が市に委譲され、住民ニーズの的確な把握や迅速な福祉サービスが提供できるなどのメリットが出てくる。柳村村長は「人員をある程度確保しながら、これまでできなかったサービスをできるだけ多く提供したい」という。

  12月定例会で市制について議決する村議会の山谷仁議長は「きょうの条例改正は一里塚だと思っている。これから14年1月1日の市制、また市制後の滝沢市、住民の生活の課題をこれから皆さんとともに解決していきたい」と話した。

  村自治会連合会の瀬川幸男会長は「条例を改正することが、一番大きいハードルだった。村民全員が弾みがつく。今後、市になっても安心して住める地域づくりを推進していきたい」、村商工会の阿部正喜会長は「ようやくスタートラインに立った。滝沢の場合、商業、工業といった産業基盤が脆弱(ぜいじゃく)な部分があるので、市制移行を機に産業誘致、既存産業の育成に弾みがつく」と市制への期待を語った。


本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします