盛岡タイムス Web News 2012年 12月 1日 (土)

       

■ 対決の構も図やっと固まる 衆院選 岩手1区 5政党擁立は県内最多 支持層、女性票に重複

 衆院選(4日公示、16日投票)の岩手1区は各陣営の顔ぶれが出そろった。7月の民主党分裂に伴い同党前職の階猛氏(46)に、解党する国民の生活が第一代表の小沢一郎氏系の日本未来の党は知事の妻の新人達増陽子氏(47)を対抗馬に擁立。さらに政権奪回を狙う自民党新人に高橋比奈子氏(54)、共産党新人の八幡志乃氏(30)、社民党新人の伊沢昌弘氏(65)が挑む。公示直前、ようやく5人による構図が固まった。

  11月30日の達増氏擁立発表と同じ日、階氏陣営で事務所開きがあった。選対本部長の佐々木博県議会議長は「候補者の顔ぶれを見て誰が一番国政で力を発揮できるか」と対決姿勢を鮮明にした。

  達増氏は1996年から衆院選を4度、07年と昨年2度の知事選で夫・拓也氏を支えた。未来の党県選対本部長の主浜了参院議員は「達増(知事の)後援会というのは、私も9年前の参院選で陽子さんに引き回してもらったが、しっかりと築き上げた一人が陽子さん」と説いた。

  夫の知事選転出に伴う07年の衆院1区補選で、階氏が達増後援会の地盤、支持を引き継いだ。これまで国政、県政で住み分けられていた後援会は、今回の総選挙でどちらを支持するか選択を迫られる。階氏を応援していた支持層の一部が擁立発表で達増氏支持に移るとの指摘もある。

  逆に政治家の妻とはいえ、自ら政治経験のない候補擁立に他党から批判もある。これに同選対代行の菊池長右エ門前衆院議員は「最初は誰だって素人。それをもってうんぬんするのは為にする話でしかない」と一蹴する。

  一方の階氏は「小沢先生が以前から1区に候補を立てると明言しており、選択肢としていくつか想定していた。想定外ということはない」と平静を装う。支持層への影響について「きょう擁立が決まったということであり、後援会がどうのこうのということは聞いてない」と述べた。

  達増氏は階氏について「素晴らしい方。だからこそ1区をずっと守っていただきたいという思いで応援してきた」とし、たもとを分かつことに「今でも一緒にやってほしいとの気持ちはあるが、自分が与えられた使命を一生懸命果たそうとの思い」と語った。

  未来の擁立により1区は前回と同じ候補者数になった。女性が3人で男性2人を上回った。前回は5人中2人が女性だった。

  そのうちの一人で再挑戦の高橋氏は顔ぶれが固まった点に「やっと誰か分かったので、頑張るぞという思い」と説明。達増氏については「素晴らしい候補者を擁立されたと思う。未来にとって一番戦いやすいのではないか」と分析する。

  女性候補が3人立つ点については「女性が頑張るのは歓迎する」と述べる。女性票が割れる可能性については「女性候補以外でも必ずどこかでリンクする。危機というよりも自分がしっかりと訴えていくことだ」と意に介さない。

  共産、社民は新党乱立の中、歴史ある政党として政策を前面に存在感をアピール。共産は前回も若い女性を新人に擁立。数多くいる親や祖父母世代の支持層が、若い候補のため熱心に運動する雰囲気があった。八幡氏は幅広い支持層に支援を呼び掛ける。

  社民は伊沢氏が最年長として戦う。細川光正県連合幹事長は「争点がはっきりすると同時に前回民主に流れた部分に裏切られたという思いがあり、支持が戻ってくるのでは」と歓迎する。

  日本維新の会は全国での擁立の動きを見る限り、擁立が難しい見込み。同会の大阪府議も「やっぱり岩手は難しい」と苦笑いする。


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