盛岡タイムス Web News 2012年 12月 1日 (土)

       

■ 〈わが歳時記─12月〉 高橋爾郎

 はや師走、何かと気忙しい12月だが、ことしは選挙が加わり、いつもより一層慌ただしい12月である。今回の選挙は1983年、中曽根さんが首相だったとき以来29年ぶりの師走選挙だ。○○党、△△党と雨後のたけのこのような党の乱立だが、16日の投票日には自分なりにしっかりと見据えた1票を入れようと思う。

  7日は天地閉ざし雪大いに降る大雪(だいせつ)、21日は冬の最中、日南下の極で夜最も長い冬至、31日は年越し、大はらい、正月のお歳神さまを迎える大晦日だ。もう、スーパーやデパートではお供えや注連(しめ)飾りなど正月用品がにぎやかに並んでいる。
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  ことしも盛岡不来方大学院が終了した。密度の濃い学習、研修、講座を受けた約140人の院生の皆さんが元気で修了証を授与された。不来方大学院は、あと3年で50年を迎えるという。素晴らしい高齢者の生涯学習の場である。ことしの院生は65歳から91歳までで、平均年齢は76・61歳という。

  ぼくも短歌クラブの講師を仰せつかって皆さんと一緒に勉強した。明るく朗らかで大変楽しかった。皆さんは人生経験が豊富だから短歌も実に多岐多彩にわたっている。それに熱心だから素晴らしい上達ぶりで、ぼくはタジタジだった。宇宙、国際情勢、オリンピック、国内問題、政治、震災から日常の身辺までの喜怒哀楽である。これらから触発されたよろこび、かなしみ、ねがい、あこがれを率直に誠実に素朴に自分のことばで歌い上げた。そして合同歌集「不来方」も刊行した。これからも元気で、大いに歌い上げていただきたいと思う。
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  きょうは天気がいいので畑の後始末をする。花畑の方は妻の担当、野菜畑の方はぼくの担当である。妻は菊の花穀や、あやめ、グラジオラスの枯れた葉を刈り、熊手で寄せ集めて束ねる。ぼくはネギや大根、ニンジン、ごぼうを掘り上げて、秋の日光浴をさせる。ネギや大根はたくさん収穫できたので、穴を掘りこんもりと土をかけ埋めておく。春までその都度、掘って食べるのである。岩手山はもう半分白くなった。まさに匂い立つばかりの秀峰岩手山である。
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  雪をわが命のごとく生きてきし
高橋 喜平
  京に似し雪の盛岡橋渡る
小原 啄葉
  冬至湯に余命深ぶか浸しけり
菊池 悠人
  冬立つや桶に傾く漬菜石
高橋 煙山
  丹念に鍋釜磨き年つまる
鈴木 恵子

(歌誌編集者)


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