盛岡タイムス Web News 2012年 12月 6日 (木)

       

■  今が新たな出発点(展) あすまで岩手大学図書館 岩大美術デザイン生

     
  美術・デザインコース2年生の今とこれからが並ぶ「スタート地展」  
  美術・デザインコース2年生の今とこれからが並ぶ「スタート地展」
 

 スタート地展は7日まで、盛岡市上田の岩手大情報メディアセンター1階図書館ギャラリーで開かれている。同大教育学部芸術文化課程美術・デザインコースの2年生25人が出展。新たなスタート地点に立った作品群で、絵画や織物、焼き物などの約45点が並ぶ。

  加藤典子さんは、アクリル画の連作「構成要素」を出品。「自分は周りによって、形成されている」。大学生になってから一人暮らしを始め、意識が変わった。「高校までは自分として生活していたつもりだったが、大学で周りの人に支えられていることが分かった」。作品「まき」では着色したピースで自分自身を浮き上がらせ、「U」では線を共有し合う人の形で正方形を埋め尽くしていった。3年次からはインダストリアルデザインに進む。

  川村由茉さんは、デジタルイラストレーションの「egoist」。自作漫画の主人公を重層的な空気の中に描き起こした。「展示ではいわゆるファインアートのイメージが大きく、イラストを出すことに抵抗があった」。けれど、これから進む道は映像メディア。「絵画と並べた時に見劣りしないものを」と試行錯誤した。

  立体物にイラストを描いたりもしたが、どうにもうまくいかない。「結局は素直にやってみるのが一番いいと思った」。ラフデッサンをパソコンに取り込み、線を消すように制作。平面に異次元の空間が出現している。「誰も彼もを救いたい」という主人公、「こういう場にイラストを展示したい」という作者。両者のエゴがある。

  金澤理佐さんは、人前での展示は初めて。「今しか描けない絵を描こう」と、油彩画に臨んだ。絵の具は盛らずに、できるだけ薄く塗り、時には削って透けるような質感を徹底。大好きな青緑色をふんだんに使い、「花嫁の肖像」が出来上がった。専門は金属工芸。「今回、発表する楽しさを感じた。今度は専門分野で出したい」と話している。

  一同は「おのおのが3、4年次へと続く道を歩もうとしている。この分岐点を新たな出発点とし、今まさにそこへ立つ私たちの思いが作品として形になった。まだまだ未熟だが、精進していきたい」とメッセージを寄せる。

  鑑賞無料。午前10時から午後7時(最終日は同4時半)まで。
 


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