盛岡タイムス Web News 2012年 12月 11日 (火)

       

■  大北証券、いちよしに吸収 64年の歴史に幕閉じる 合併は来年3月 生き残り困難と判断

     
  2013年3月、いちよし証券に吸収合併される盛岡市の大北証券  
  2013年3月、いちよし証券に吸収合併される盛岡市の大北証券  

 盛岡市中ノ橋通1丁目の大北証券(大坪清彦社長、資本金1億円)は2013年3月4日、東京都のいちよし証券(山崎泰明執行役社長、資本金145億円)に吸収合併される。北東北唯一の地場証券会社が64年の歴史に幕を閉じる。

  2社は5日、基本合意を締結した。株式交換比率は未定だが、大北証券は解散する。大北証券本店、奥州市と一関市の2営業店は、いちよし証券の支店として存続、24人の従業員も継続雇用する。大北証券の既存客の預かり資産も保護し、顧客として営業を引き継ぐ。

  大北証券では10年9月、いちよし証券と資本・業務提携で基本合意契約を締結。いちよし証券の持つ投資信託の販売手法、商品、情報などを一部活用し、経営基盤の強化を目指し、事業展開を進めてきた。

  しかし、世界経済の減速、国内景気と株価の低迷などで、売り上げがなかなか伸びず、赤字に陥るなど経営の立て直しが迫られていた。今回の吸収合併に対し大坪社長(55)は「証券業界の激変もある。販売手数料の自由化、市場外での取引、取引時間延長や株券の電子化、免許制から登録制への移行などが行われ、当社のような地場の中小規模の証券会社では、生き残れない状態」と環境変化の激変を指摘。

  その上で「赤字とはなったものの、5〜6年は経営できる内部留保がある。しかし、今までの経営では、今後さらに変化する経済、証券に対応し切れない。今なら、これまでで関係のある一部上場のいちよし証券の傘下に入ることで、顧客、株主、従業員の将来につながると判断した」と合併の理由を語った。

  臨時株主総会は1月31日に開かれる。大坪社長は「64年間の看板を降ろすのは大変残念だが、地場の顧客を大事にする大北証券の精神は受け継がれると考える」と話している。


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