盛岡タイムス Web News 2012年 12月 21日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉129 草野悟 若者奮起、芽を出す郷土愛

     
   
     

 中央に座って真剣な座談をしているのは、上野善晴さん(岩手県副知事)です。とにかく沿岸各地を動き回り、東京や仙台の機関を回り、震災復興に全身全霊で取り組んでいます。震災直後から、各地の被災者の青年たちと膝を交えて「井戸端会議」をしてきまし
た。

  宮古や吉浜、根浜など一度きりじゃなく同じ顔ぶれと数回顔を合わせますので、初めは副知事として緊張していた若者も、次第に心を開き、友だちのように話し合いができるようになりました。ウイットに富んだ話し方も地元の若者には大受けです。

  もちろん単なる井戸端会議ではなく、時として真剣に地域の実情や、復興に関わる夢など副知事に提言します。「できることは取り組んでみますよ」と上野節で応えます。

  写真の日は、11月の下旬、普代村の若者たちと懇談です。初めての人には、その席まで上野副知事が出向き、名刺をお渡しします。とても気さくな人柄に、たちまち会話の中に人が集まってきます。会場の「くろさき荘」には、たびたび宿泊していますので、普代の実情はよく知っていますが、「普代って何がいいの?」とか話を振ります。

  「うちの魚は外洋に面しているから身がプリプリ」と若者。すかさず「何食べてもうまいよね、もっとアピールしたら」と、こんな調子で延々と会話が進みます。

  途中で退席など、野暮なことはしません。お開きになるまでずーっと付き合います。帰るときは「勇気をもらった」「元気が出た」「やるぞー」と銘々が感激して帰ります。

  私はこうした地域の若者を支援する「エリアブランドアップ・リーダー育成塾」のプロデューサーをしています。上野副知事は、こうした育成塾にはドンピシャで、いつもご活用させていただいております。「またあ、草野さんの仕事の片棒担ぐの」と言いながらも、まんざらではないように見えます。震災後、各地では高齢化がますます加速しそうで、ともすれば元気な若者たちが埋もれてしまいそうです。

  復興には次を引っ張る青年たちの力が不可欠です。三陸鉄道の望月社長や商品開発コーディネーターの五日市さん、観光の大家、宮井県大教授、メディアとの付き合い方はIBC岩手放送の阿部会長などが育成塾をバックアップします。いつの日か、きっと大きなうねりを起こしてくれると期待しています。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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