盛岡タイムス Web News 2013年  1月  1日 (火)

       

■  現職に挑む候補擁立本格化へ 2013年参院選 県内政局も流動化で混とん

 参議院は7月28日に議員の半数が任期満了となり、第23回選挙が行われる。第2次安倍内閣発足後、初の国政選挙。政権奪回した自公連立政権の滑り出しに国民の評価が下される。岩手選挙区は民主党の現職で前復興相の平野達男氏(58)、共産党の新人で県常任委員菊池幸夫氏(53)が立候補を表明。自民党、社民党も候補を擁立する方針で調整を急ぐ。小沢一郎衆議院議員が事実上率いる新党「生活の党」は、地方組織の立ち上げがこれからだが、候補擁立は確実とみられる。

  次期参院選は、民主党など野党が上回る参議院と、政権与党が多数を占める衆議院とのねじれが解消されるかが焦点。与党が勝てば、憲法改正など国論を二分する政策に対して思い切ったかじ取りが可能になる。岩手選挙区は自民、民主、生活の3大勢力の戦いに、共産、社民などがからむ展開となりそうだ。

  平野氏は東日本大震災後、民主党政権で内閣府副大臣、復興対策担当大臣、復興庁初代大臣を務め、被災地の復興を指揮。昨年、小沢氏らが同党を離れた際もとどまり、政権与党の中で復興事業を押し進めることにこだわった。

  党分裂で厳しい選挙戦を強いられるのは必至の情勢だが「政策を中心に、12年間の実績を語りながら戦っていきたい」と強調。▽復興の加速▽地域経済の活性化▽農林水産業の振興▽税と社会保障の一体改革│などの政策を掲げて3選を期す。

  2007年の参院選は平野氏が43万7千票余りを獲得し、次点の自民党候補(17万6千票余り)を抑えて圧勝。「小沢王国」に支えられた民主党の強さが際立ってきたが、党分裂で情勢は一変。現職国会議員の数を比較しても自民4、民主3、生活4と拮抗(きっこう)し、勝敗の行方は混沌としている。平野氏は「前回票は一切関係ない厳しい選挙になる」と覚悟を決める。

  対する自民党。政権奪回の勢いのまま、参院選での勝利を目指す。年明け早々にも候補の擁立作業に着手する方針だ。

  衆院選では4小選挙区すべてで議席を獲得。完全に劣勢を強いられてきた岩手4区をはじめ、県南部に復権の足掛かりを作った。鈴木俊一県連会長は「今まで核がなかったが、すべての選挙区で県議や市長村議の先生方と連携し、根っこを張っていく取っ掛かりを得た。何とかこれを参院選にも結びつけたい」と意気込む。

  ただ、衆院選も小選挙区を自力で制したのは鈴木氏のみ。千葉伝県連幹事長は「ようやくわれわれに風が向いたが、万々歳ではない」と引き締め、支部組織の点検と再構築を急ぐ。「県南はもちろん、県都盛岡でも『やはり自民党でなければ』という形にしたい」と話す。

  一方、小沢氏は昨年末、衆院選直前に合流した日本未来の党を分党し、再び、自身に近い国会議員15人と新党「生活の党」を結成した。本県では「国民の生活が第一」県連が生活の党県連に移行する見通し。参院選について県連の佐々木順一幹事長は「すべて県連組織が整ったあとの話だが、政党であれば、候補を擁立して戦うのが筋」と語る。

  前回、民主党の比例代表で当選し、生活の党に参加した藤原良信参議院議員(61)も改選期を迎え、周囲では小選挙区へくら替えの可能性もささやかれている。

  先の衆院選で「王国」が退潮したとはいえ、影響力は、なお健在だ。達増知事も一貫して小沢氏の政治活動を支える。しかし、繰り返される政党の離合集散を冷ややかに見る有権者は多く、主張に見合うだけの実績が示されなければ、これまでと同じ支持を得るのは難しくなる。

  3大勢力に対抗する共産党は昨年末、先の衆院選岩手3区に出馬した菊池氏を参院選でも擁立する。同党県委員会の菅原則勝委員長は「国会に『増税連合』、『改憲連合』が形成される中、野党の役割をしっかり果たす意味でも重要な戦い」と強調。「県内比例8万票、全国5議席獲得」と強気の目標を掲げる。

  社民党も候補を擁立し、比例区との連動で党勢拡大を期す方針。同県連合の細川光正幹事長は「すぐにも擁立作業に着手したい。衆院選の反省も踏まえ支援団体との日常的な協力関係や活動も見直しながら、常に動ける体制を作っていく必要がある」と話す。

  公明党は比例中心の戦い。党県本部の小野寺好代表は「県内6万票ぐらいの目標を掲げることになるのでは。野党から与党に立場が変わり、自民党と連携して戦うことになると思う」と展望する。


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