盛岡タイムス Web News 2013年  1月  4日 (金)

       

■  県復興実施計画進ちょく がれき処理、防潮堤に遅れも

 東日本大震災津波から間もなく1年10カ月。2013年度は県の復興基本計画第1期復興実施計画の最終年度となる。特にまちづくりのハード面での基盤を固める区切りの年度でもあり、事業の推進に全力を挙げる。

  昨年12月に発表された11月30日現在の進ちょく状況をみると、まちづくりの面的整備など全体的に事業は前進しているが、災害廃棄物(がれき)の処理、防潮堤の整備など遅れが心配される分野もある。

  沿岸12市町村の11月末現在のがれき処理量は126万8千d。がれき推計量に対する処理量の割合は24・2%。がれきの仮置き場への搬出は全体で85・3%と進んでいるが、処理の進み具合は市町村によってばらつきがある。県外での広域処理は、県を介さず市町村が直接の窓口となっている自治体も含め、13都府県に。金属やプラスチック類が混ざり、処理が難しいとされる漁具・漁網の受け入れも金沢市などで始まった。ただ、放射性物質の残留を心配する住民から、受け入れを阻まれるケースも目立ち、今後も状況を丁寧に説明して理解を求める努力が求められる。

  原発事故に伴う牧草地の除染は、対象面積1万7300fに対し6162fまで進んだ。県産食品の放射性物質濃度検査も継続し食の安全を確保する。昨年10月末までに1万2016件を検査。基準値超過は248件だった。

  復興交付金の配分が決定した、まちづくりの面的整備事業は、都市再生区画整理事業が7市町村20地区、防災集団移転促進事業が7市町村55地区、津波復興拠点整備事業6市町10地区、漁業集落防災機能強化事業11市町村40地区。復興交付金は昨年10月に第4回分の配分可能額の通知があり、これまで配分された分を含めると4035億4729万円が交付される見通しとなった。

  防潮堤など海岸保全施設は136カ所中、30カ所に着工。完了済みは8カ所。新たな土地取得に時間を要し、今年度着工予定だった122カ所のうち、実際に着工できるのは72カ所にとどまる見通しだ。

  防災拠点などへの再生可能エネルギーの導入は、第1期に掲げる目標283施設に対し、31施設にとどまった。

  復興道路は、三陸沿岸地域を南北に貫く「三陸沿岸道路」(計画延長213`、うち供用48`)、内陸部と沿岸地域を結ぶ「東北横断自動車道釜石秋田線」(計画延長80`、うち供用54`)、宮古盛岡横断道路(計画延長100`、うち供用1`)の整備を推進。国は重点投資による早期全線開通の意向を示し、おおむね10年程度での完成を目指す。

  内陸部から沿岸各都市へのアクセス道路、横断軸間の南北をアクセスする道路など復興支援道路の交通支障箇所の改築は、第1期目標8カ所に対し、整備完了4カ所。防災拠点、医療拠点へアクセスする道路など復興関連道路の改築は、第1期目標6カ所に対し、整備完了3カ所となった。

  三陸鉄道は現在、北リアス線の宮古―小本間、田野畑―久慈間で運行。全線運休している南リアス線は4月に盛―吉浜間での運行再開を目指す。14年4月には北リアス線の田野畑―小本間、南リアス線は吉浜―釜石間で運行を再開させ、全線の復旧を遂げる計画だ。
  


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