盛岡タイムス Web News 2013年  1月  31日 (木)

       

■  〈夜空に夢見る星めぐり〉323 八木淳一郎 彗星の当たり年

 今年は彗星(すいせい)の当たり年と言われています。その訳は、久々に肉眼で見える彗星が、しかも二つも現れると予想されているからです。

  一つはPANSTARRS(パンスターズ)彗星というものです。これは3月から5月にかけて地球に接近するものです。まずは3月中旬ころから夕方の西空に注目しましょう。彗星は日に日に北上しながら、うお座、アンドロメダ座、4月下旬にはカシオペア座を縫って北極星の方へと移動していきます。3月下旬あたりからは明け方の東の空にも見ることができますし、4月下旬以後は周極星といって、北の空にあって沈むことなく一晩中見えるようになると予想されています。

  ところで、どれほど明るく見えるのかが最も気になるところです。これは経路と違って予想通りとはいかないことがあります。過去に騒がれた彗星が期待外れに終わったという例がたびたびありますから、期待半分のつもりでいた方が失望しなくてすみそうです。

  しかし、そうは言いましてもやはり期待に胸膨らみます。計算では最も明るくなった時でマイナス3等ほどとなっていますから、宵の明星、明けの明星で知られる金星と今天頂付近に輝いている木星との中間ぐらいの明るさでしょうか。予報がいい方に外れて、もっと明るくなることだってあるかもしれません。いずれにしても、彗星は雲の切れ端のような広がりのある天体ですから恒星や惑星のような光とは異なります。望遠鏡や双眼鏡を通せば雲状の中心に核と呼ばれる光の点を見ることができるかもしれません。子ども科学館や小岩井まきばの天文館、各地での観察会で大勢で一緒に見るのも楽しいものです。ぜひ参加してみてください。

  また、年末の11月から12月にかけてはISON(アイソン)彗星が太陽に、太陽と地球の距離の100分の1の距離まで近付き、明るい彗星となります。その明るさは最大でなんとマイナス10等級と計算されています。ちなみに満月はマイナス12等級です。いかに明るいものかお分かりいただけるでしょう。その時期が近付いたころ、テレビや新聞などマスコミでも大きく取り上げられ、彗星の話題でもちきりとなることでしょう。
(盛岡天文同好会会員)


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