盛岡タイムス Web News 2013年  2月  1日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉135 草野悟 にゃんこ神社へお祈り

     
   
     

 三陸鉄道宮古駅には、名物となった「落ちないにゃんこ神社」があります。就職や大学受験など多彩な受験に「なんでも来い」と猫駅員が合格鉢巻きで応援です。震災前より片手だけでずーっとぶら下がっている猫駅員の根性にあやかり、多くの人たちが頭をなでたり、お参りしたりと多忙な毎日を送っています。実に働き者です。

  今年の寒さは異常です。温暖と言われる宮古でさえ、マイナス10度近い日もありました。この寒さの中、コートも着ないで学生服だけで通っているのは、宮古工業高校と宮古水産高校の仲良し4人組です。自分たちを「三鉄組」と言っています。真剣に真面目に手を合わせています。

  この高校生たちは、以前「にゃんこ神社」に手を合わせ就職祈願をしました。そうしたら、全員が地元で就職が決まりました。この日はお礼参りです。被災地沿岸は、若者離れが加速しています。産業も後継者不足で将来に不安があります。

  そんな中、地元の高校生が願って地元へ就職ということは、ある意味、ビッグニュースです。この4人組(三鉄組)は、待合室でもキャピキャピとはしゃぎます。笑ったり追いかけっこをしたりとても仲良しです。それでも手を合わせるときは真剣です。

  どんなに立派な建物を再建しても、そこに働く人たちのハートがなければ、無味乾燥な「物」にしかなりません。三陸沿岸には、熱いハートと地域思いの愛情あふれる若者が、まだまだたくさんおります。大きく成長するまで、大人の役目は重大です。三鉄の猫駅員たちも笑顔で「よかったにゃん」と応えておりました。真冬の温かいシーンに感激の一日でした。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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