盛岡タイムス Web News 2013年  2月  6日 (水)

       

■  区画整理の計画縮小に言及 盛岡市の包括外部監査報告 当局は手法の見直しを主張

 盛岡市の2012年度包括外部監査の結果報告書がまとまり、5日、同監査人から谷藤裕明市長に提出された。今回は市直営の土地区画整理事業3カ所が取り上げられた。事務執行などは適切と判断されたが、いずれも事業の長期化や膨大な財源確保の観点から事業計画の縮小を求める意見が出された。これに対して市側は事業認可時との社会経済情勢の変化などを挙げ、「縮小ではなく新たな手法で事業完了へ地権者の理解を得たい」(谷藤市長)との認識を示した。

  同監査人は花舘達公認会計士(仙台市)。市直営の区画整理は太田、都南中央第3、道明の3カ所。報告書は事務執行上の適切化、経済性・効率性、有効性向上を図る可能性があり、改善を求める指摘事項が11件、同じ趣旨で検討を求める意見事項が10件あった。意見事項として3カ所いずれの区画整理も事業計画の縮小・見直しを迫った。

  太田については事業期間を2027(平成39)年度までとする点に「財政が逼迫(ひっぱく)し厳しい状況下、残り130億円にも上る巨額な事業費の財源確保は極めて困難。清算期間5年を除く残り12年間で事業貫徹は至難だ」と主張。計画した人口増加も到達可能性が低いと指摘した。

  都南中央第3については、市が24年度までの期間延長の手続きを進める中で「事業費に充てる財源確保が将来にわたり厳しい状況にあると予測できる。事業期間のさらなる長期化は今後も生じ得る」などとし「住民の意向を反映した事業計画の縮小・見直しが望まれる」と説いた。

  道明については「盛南開発においては、市庁舎移転構想や市営住宅の建設構想が廃止された。道明の事業が完了する20年度以降、盛南地区での計画人口1万8千人のほかに道明地区で6700人もの計画人口が達成される集積予測通りに進むのか疑問だ」とした。

  谷藤市長は報告後の同日の会見で「区画整理の手法について現在、各地域で説明させていただいており、新たな整備手法で時間を短縮しながら進めることに地元の理解を得るべく取り組んでいる」と説明。

  同時に「東日本大震災津波で沿岸地域は高台移転などの事業が区画整理で行われる。今後、国は区画整理事業予算を、沿岸の復興に向けて振り向けると思われる」と述べ、手法の見直しによるスピードアップを図る考えを強調した。

  ほかに意見として、太田でガス本支管敷設工事に関する見積り単価が1995年の契約当初から見直されていない点に言及。社会経済情勢が変化する中、単価の妥当性について検証されていないと分かった。花舘氏は「ガスは競争性のない特殊な工事だからこそ、コスト意識をより持ち、検証するべき」と述べた。

  指摘事項では庁内決裁文書に関する開示、一部開示の取り扱いが契約によって違っていると指摘。取り扱いを統一すること、「行政文書は原則すべて情報開示」である点を考慮するよう求めた。
  市は40日以内に報告への措置計画を作り、公表する予定。


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