盛岡タイムス Web News 2013年  3月 1日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉139 草野悟 待望の再開まもなく

     
   
     

 三陸鉄道は着々と前に進んでいます。望月社長以下、社員全員が日々奮闘しています。

  2月23日、新潟から2回目の新型車両の輸送が行われました。南リアス線に投入されたクウェート国支援の新型、ピカピカの車両です。車いすでも使えるトイレや、座席間隔が広くゆったりとした造りです。三鉄カラーのブルーとレッドのラインがまぶしく輝いていました。地元の住民の方々も親子連れ、孫を抱いたおじいさん、職場の仲間など大勢の見学者が取り囲んでいました。「もうすぐっていつ?」「あと1カ月、4月になると走るぞ」「ぼく乗れる?」ほほ笑ましいご家族の会話です。

  三鉄南リアス線は、津波で2両が被災しました。線路や橋脚もいたるところで破壊されました。高度な技術や体力を要する難工事を、施設を統括する小田(こだ)部長が先頭に立って取り仕切ってきました。今年は特に極寒が続き、強烈な潮風が突き刺さる厳しい工事の連続です。民宿の知り合いのお母さんは、「列車が走ってこそ。やっと前に少し戻ってくる」と震災前の風景を思い出していました。

  南リアス線の総括責任者の吉田部長は、多忙なスケジュールの中でも、地域住民の方々との交流を続けています。「血の通った開通」を目指しています。単なる利便性だけではない「鉄路の復活」こそ、住民が待ち望んでいた復興です。

  やがてこの小さなお子さんも、三鉄に乗り高校へ通う日がきます。三鉄の優しい運転士さんは、すこしぐらい列車に遅刻しても待ってくれます。そんなエピソードがまた再び三陸の地に生まれてきます。

  4月3日再開通、希望の花、水仙とともに開花します。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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