盛岡タイムス Web News 2013年  3月 4日 (月)

       

■  都南営農組合が法人化 全国最大規模で活動 「となん」として10日に設立

     
  農事組合法人となんが設置される盛岡地域営農センター  
  農事組合法人となんが設置される盛岡地域営農センター
 

 農事組合法人となん(発起人代表・熊谷健一都南地域営農組合長)が10日に設立する。同地区はこれまで、任意団体の都南地域営農組合で活動していたが、高齢化による担い手の激減、組合員農家の農地分散により効率性が落ちていること、農機具不足が生産性低下を招くなど、多くの問題が浮上している。法人化により国の支援を受けることが可能となり、農地集積や6次産業化への取り組みなど、多くのメリットが生まれる。生産性の向上と農業を通した生きがい活動を両輪に、継続的な営農活動を目指す。

  同法人に参加する農家は910戸、農地は940fと、農事組合法人として日本一の規模になる。事務所は盛岡市下飯岡のJAいわて中央盛岡地域営農センター内に設置する。

  都南地域営農組合によると、高齢化により農地の担い手が激減し、10年後には現在の1割まで減少する見通しという。農家1戸当たりが耕作する水田面積は1fの規模だが、何カ所にも分散、低所得で農機具を更新できないために生産効率が悪化の一途をたどっているのが現状。

  法人化するメリットは▽農地集積による作業効率の向上▽農機具更新のための積立金確保▽農業専従者への労働保険適用による雇用の安定▽地域環境や食文化、伝統の継承―などがある。

  熊谷組合長は「農地の利用権を法人に設定することで(面的な耕作が可能となり)、効率化が図れる。そのほか国の政策支援も受けられるなど、水田農業の課題のほか、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への対策にもなる」と話す。

  組織範囲は見前、三本柳、津志田、乙部、黒川、手代森、湯沢などの15地区。農家は地区ごとに営農実践班に所属して活動する。各実践班では、農作業計画や農地集積などを行う営農活動、次世代育成や高齢者の生きがいを生み出す生活活動の2つに取り組む。高齢者の経験を生かした事業を行うことで、生きがいの創出と後継者育成に取り組む。

  熊谷組合長は「高齢者は米作り、野菜作りの名人。小学校での出前授業や学童農園の指導にあたることで、次世代育成になり、高齢者の生きがい活動にもなる。生活活動のような内容は、全国どこの営農組合でもやっていない。営農活動との両輪で運営していきたい」と設立後の活動への思いを語った。


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