盛岡タイムス Web News 2013年  3月 30日 (土)

       

■ 衆院選 1区編入また「お預け」 玉山区 区割り見直しで対象外 1票の格差処理優先でねじれ

 政府・与党による衆院選の区割り改定案で、旧玉山村との合併で2選挙区が存在する盛岡市は、見直し対象から外れた。現在旧市域は1区、玉山区は旧玉山村時代と同じ2区で、同じ候補者から選ぶ県議選や市議選との「ねじれ」が生じている。平成の大合併で市町村境界が変わっても、「1票の格差」是正が優先されており、区割り改定から「お預け」状態となっている。

  市では2006年1月の合併から7年が経過。衆院選は09年、昨年12月と2度行われた。県議選では合併後に玉山区が盛岡選挙区に編入された。07年、10年補選、11年改選と3度執行され、旧岩手選挙区時代に投票していた顔ぶれと別の候補を選択している。

  1自治体に複数の衆院小選挙区があるのは東北では青森県青森市が二つ、宮城県大崎市が三つ。盛岡市同様、平成の大合併で旧町村単位で選挙区が分割されている。合併に限らず政令指定都市の札幌市は五つ、同都市以外も浜松市や熊本市では二つなど複数の選挙区が存在している。

  玉山区では衆院選の場合、小選挙区候補の顔ぶれが異なるため比例代表と最高裁裁判官の国民審査も旧市域と別途、開票作業が行われる。市玉山総合事務所では職員数が少ないため、投票所と開票所の両方に駆り出されるケースもある。 

  期日前投票については、参院選や知事選・県議選で玉山総合事務所に近い松園地区の住民が多く利用している。衆院選の場合は小選挙区候補が1、2区で異なるため、期日前投票に利用できない。昨年12月の衆院選で松園から数人が勘違いして期日前投票に訪れたという。

  玉山村との合併時には、10年の国勢調査を経て2区から1区へ区割り変更される見通しが関係者の間で語られていた。実際には1票の格差問題が先行し、合併に伴う複数選挙区の解消は、たなざらし状態だ。合併後の「一体感醸成」を図る中、区割りが異なることに不満の声もある。

  鈴木俊一衆院議員を長年応援している玉山区の支持者男性(58)は「気持ちとしては俊一さんをずっと応援し続けたい」と思う一方、「市議、県議は盛岡なのに衆院は1区でないというのは、つながりとしておかしい。住民も戸惑いがあり、いつまでも玉山が盛岡と別だと思われてしまう」と複雑な心境を語る。

  玉山区選出の佐藤千賀夫市議は「私自身に選挙区が違うことへ抵抗感はないが、区内ではおかしいと思っている住民が圧倒的に多いだろう。後援会活動などでは私も選挙区が同じ方が良い。人口が旧市28万人と玉山区1万3千人余の選挙区を分ける合理的理由がなく、歴史的、地理的にも意味がないのは確か」と話している。

  県内では山田町を2区から3区にする改定案が出された。玉山区は同じ市で選挙区が分かれ、同町は1票の格差解消を理由に広域生活圏の違う選挙区へ変更される。国政選挙は国が決めることとはいえ、選挙区割りの対応に疑問を投げ掛ける声は少なくない。


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