盛岡タイムス Web News 2013年  4月 19日 (金)

       

■  〈学友たちの手紙〉124 八重嶋勲 大川君大ニ暇なんです

■巻紙171 明治三十六年九月二十七日付

宛 東京本郷区台町十九番地 三洲舘□□番主人 野村長一様
発 在仙台 ゼイビーブッブッ生(大川源兵衛) 一九〇三年九月二十七日

愈々秋ニ生レテ耒マシタナ。相変ラズ御建康デスカ。大川君ハ無事消光デ態々御座りましたけ。過日後藤君アテニテ瑞書テ知ラシテキ来タノデ初メテ知ッタノデス。直グニ想ッタケレトモ遂ニ失敬シタハ大ニすまなかったでした。要するニとーも急はしいですな。図画ニ数学、加之讀学十六時間ですもの。どーぞ御免被下かしな。大川君ハ三日、四日前ニ春ニヤルデ大ナル手紙然シナガラ例ニヨリテ小サナ手紙ヲ書イテ居りましたけ。大川君大ニ暇なんです。なニ届かないんですか。ああそれでハ此頃ノ「ストーム」で阿部隈川で死んだか知れない。去年の所でせう学校ハ大ニ勉強致されよ。独逸位ハ少シやりて居るハ必要ハあるそーですよ。大川君ニハ毎日遇ふですよ。君ハ何処ニ居ると問ふたら。野村君ニ聞き給へといふのよ。兔ニ角連坊小路一四八藤沢修五郎といふ所ニ居るぞー。大川君曰く。藤沢浅次郎先生ニ間違ってハならぬと奇妙に藤沢茂次郎先生を覚えて居たけ今日ハ新入生ノ岩手会○迎会といふだ。何会といふたら観迎会だといふのよ。相変らずです。ほんとーの事ハ「かん」の字ヲ忘れた暇があしたら先に書いて上げましょうよ。安村先生ニも宜敷。乱筆ハ相変らず御免被下

 【解説】大川源兵衛は紫波郡赤石の出身で、長一とは、紫波高等小学校、盛岡中学と同級。文面では、仙台で進学の勉強をしているらしい。


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