盛岡タイムス Web News 2013年  5月 10日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉149 草野悟 幸せの釣りの作法

     
   
     

 待望の三陸鉄道南リアス線の半分が4月3日に開通しました。被災地大船渡の住民が待ちに待った明るいニュースです。開通式典には駐日クウェート大使や芸能人、マスコミ各社などで大にぎわいとなりました。

  1年間、始発、終着駅となる吉浜では、漁師の青年まちおこしグループ「吉浜元気組」がユニークな商品を出品しました。その一つが大笑い「釣りの作法手拭い」です。吉浜元気組のメンバーは大半が釣り船を行っている漁師です。この手拭いを販売し、少しでも活動資金を集めようと製作しました。海釣りは、どうしても人より自分がうまく、人より釣りたいという邪心あふれる楽しいものです。この手拭いには「少欲多釣」…釣る前から大釣りの予測はするな。欲張り過ぎは失敗の元。「少酒多睡」…前日の酒は控えめに。たっぷり寝れば船酔いもしない。とか、とにかく「少」と「大」で釣り人の気持ちを見事に表現しています。思わずクスッと笑ってしまいます。

  三鉄のM社長さんは、「あしたはカレイ30枚程度でいいや」と謙虚控え目を通り越した欲張り予想をしながら、まるで小学校の遠足気分です。商品開発コーディネーターのまきさんは、とにかくたっぷりと酒を飲みますから、釣り本番はいつも二日酔いです。山田の怪人・S生太郎さんは、釣れないとすぐに移動、移動と叫びます。「少動多技」…あんまり動いたって釣れないよ、場所じゃない腕、とばっさりと切っています。番外に「自慢笑聞」とあります。釣り人はとかく自慢したがり。特に逃がした魚は倍になる癖があります。そんな自慢は「分かった分かった」と余裕を持って聞き流しましょうと書いています。誰もが思い当たる釣り人気持ちを一笑したこの手拭い、釣り人なら1本欲しいですね。限定300本、希少価値十分です。

  実はこの作者はわたくしめでございます。決して自慢じゃありません。すみません。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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