盛岡タイムス Web News 2013年  6月  25日 (火)

       

■  〈イタリアンチロルの昼下がり〉177 及川彩子 イタリアの花粉症

     
   
     


  春から初夏にかけ、人々を悩ます花粉症。幸いわが家とは無縁ですが、友人などに聞くと、外出するのも憂鬱(ゆううつ)、眠れない―など、日常生活に支障を及ぼす場合も多いようです。

  日本で花粉症が認識されて数十年余りということですが、くしゃみ、鼻詰まり、涙目など特有の症状が、世界で初めて記録されたのが、中世16世紀のイタリア。ハーブ研究や薬学発展のきっかけになったと言われます。

  1800年代には、干草作りの農夫に見られる夏風邪の一種「枯れ草熱」の原因が花粉であることが証明され、『花粉症』という病名に至ったのだそうです。

  花粉症の原因と言えば、日本ではスギ花粉ですが、イタリアでは、糸杉、キノコ型のローマの松、へーゼルナッツからオリーブの木などさまざま。時期も4月から9月までと長期間。

  日本では一般的なマスク姿も、イタリアでは、顔を覆う習慣がないのでタブー。対策はサングラスと点鼻薬、ハーブ系のサプリメントなど。中でも、耳鼻科医たちが勧めているのが、天然温泉を使った鼻洗いスプレーです。

  その代表格が、北イタリアのガルダ湖にあるシルミオーネ温泉産のアクア(水)シルミオーネ。この温泉は、ローマ時代から、アルプスを望む湖畔の保養地として知られ、現在は古代遺跡も残り、温泉設備も充実した観光地として注目されています。

  町を散策すると、ほのかに漂う硫黄の匂い…その硫黄・塩分が、呼吸循環器系に効果大で、名門パドヴァ大学も証明済みとか。世界的に有名なオペラ歌手マリア・カラスがこの温泉を愛し、住み着いてしまったという話もうなずけます。

  そんな矢先、わが家の次女が数日、風邪でもないのにくしゃみの連続。窓を開けると、郊外に広がる牧草地は、見渡す限りタンポポのじゅうたん。「タンポポ花粉かもしれませんね」と主治医に言われ、早速、アクア・シルミオーネを買いに走りました。


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