盛岡タイムス Web News 2013年  8月  4日 (日)

       

■ 掘削現場の最先端 新川目トンネル見学会 住民参加し開通に期待

     
   
 
トンネルの掘削現場を見学する市民
 

 盛岡市の国道106号新川目トンネルの見学会が3日、同市川目9地割の現場で行われた。新川目トンネルは国道106号の簗川道路と、都南川目道路を結び、国道396号の都南方面への接続を短縮する。国が約19億円の事業費で昨年着工し、来年3月完成を予定。その後の早期供用を目指して整備を進めている。同日は地域住民ら約50人が参加し、坑道に入って掘削の現場を見学した。工事のスケールと重機の威容に目を見張り、開通に期待を寄せていた。

 見学会は施工業者の安藤・間が主催。同社東北支店新川目トンネル作業所の佐々木照夫所長は「全長757bのうち588・1b、全体の78%。主な地質は粘板岩、チャート、凝灰岩の中を工事している」などと説明した。

  一行はマイクロバスに分乗して掘削現場の切羽に向かった。佐々木所長は車内で「トンネルの中で大声を出したり、歌ったり、口笛を吹いたりしてはいけない。それは山の神さまは女神なので、あまり騒ぐと嫉妬するからと言われている」と、業界の言い伝えを口にした。

  暗く涼しい坑道内に探照灯を張り巡らし、足下を安全にして見学した。トンネルの先端には、3ブーム2バスケ油圧ドリルジャンボ掘削機、エレクター付き吹きつけロボット、30dダンプなどが並び、泥まみれの車体に、現場の厳しさがうかがわれた。

  入り口から590bの切羽の断面には長さ約1・5bの穴が多数開けられ、ダイナマイトを仕掛けてあった。佐々木所長は現代の掘削技術の精度について「実際に掘ったずれは2_から7_のずれしかない。人間の目では分からないくらいのこともある」と話した。巨大な重機とハイテクの測量を組み合わせ、設計と寸分たがわないよう工事を進めている。

  徒歩で入り口付近まで戻ったあと、切羽の現場で実際に発破作業を行い、安全地帯から参加者に爆風と音を聞かせた。メガホンのアナウンスでカウントダウンのあと、爆破のスイッチオン。入り口付近まで大音響が届き、爆風が腹にこたえた。

  参加した盛岡市立川目小5年の佐々木智也君は、トンネルの壁面に用意された寄せ書きに、「岩手の未来、安全第一」と書き、「いろいろな機械があって驚いた。楽しかった」と話した。

  同市川目の会社員の吉田留美子さん(62)は「初めて参加して工事の大きさにびっくり。説明を聞いてどんなことをしているか分かった。開通すれば盛岡方面に向かう車の流れが良くなる」と期待していた。

  佐々木所長は「1日も早い貫通に努力し、復興に向けた開通を目指していることを見てもらえた」と話していた。

 


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