盛岡タイムス Web News 2013年  8月  17日 (土)

       

■ 川面に映る供養の思い 昨年と同じ13隻 送り盆の舟っこ流し 盛岡市の明治橋上流

     
  川面を焦がし、燃え盛る竜頭舟  
  川面を焦がし、燃え盛る竜頭舟
 

 盛岡市指定無形民俗文化財「盛岡舟っこ流し」(同協賛会の主催)は16日夕、明治橋上流の北上川両岸で行われた。地元町内会・団体が製作した竜頭舟13隻が相次いで流舟。火がともされると勢いよく燃え盛り、川面を赤く染めた。藩政時代から約280年続く伝統の送り盆行事。訪れた市民らは先祖や東日本大震災津波の犠牲者の供養へ手を合わせつつ、過ぎゆく夏を惜しんだ。

  同日午後4時前後には各町内会・団体の舟っこが両岸に集結。同4時半から法要が営まれた。同5時半、南仙北2・3丁目町内会を先頭に流舟開始。

  同町内会の舟っこにはJR盛岡駅で募った震災津波の復興に向けたメッセージ約500通が託された。担ぎ手たちが点火すると、花火の音を響かせながら勢いよく燃え盛り、夕闇の迫る川面を赤く焦がしていった。

  佐藤修同協賛会長は「高齢化で若い人の参加が少なくなっているが、ご先祖のおかげで今の自分たちがあることをしっかりと伝えたい。舟っこを作りながら感謝の気持ちを持ち、戒名の意味もしっかりと伝えたい」と述べた。9日の集中豪雨を踏まえ「水害への備えの必要性を肝に銘じ、行事を行うことも大切」と語った。

  今年も震災津波の犠牲者を弔う戒名を無料で募集。寄せられた約300人分が地域住民らの戒名とともに供養された。

  協賛会名誉会長の谷藤裕明市長は祝辞で「現在まで継承されてきた盛岡市の歴史、文化として県内外へ大いに発信していきたい」と誓いを立てた。

  青物町内会は約200年前に誕生以来、舟っこの姿形を変えずに継承してきた。仙北1丁目第1子ども会の吉田珠月さん(仙北小6年)は舟っこ紹介で「ご先祖様も迷わず安心して浄土に帰り、来年のお盆にまた会いましょう」と呼び掛け、舟に載せる折り鶴作りや会場清掃など6年間の活動をしめくくった。

  会場では灯ろう流しや投げ松明(たいまつ)ほか、3千発の花火も打ち上げられた。
 



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