盛岡タイムス Web News 2013年  8月  30日 (金)

       

■  〈潮風宅配便〉 165 私にもできます。ぬか漬け


     
   
     

 ぬか漬け、それは懐かしいばあちゃんの「ぬか床」、小さいころの原点です。漬かりすぎたぬか漬けのキュウリを、黙々と食べていたじいちゃんを思い出します。小さい頃は、どこの家にも瓶(かめ)に入ったぬか床がありました。ぬか臭い、と言われて泣いていた女の子がいました。もう50年以上前の日本の風景だったような気がします。

  今や、漬物などはスーパーやコンビニで買うものと相場が決まり、化学調味料だらけの甘い味に慣らされた「ずぶん」がいます。ところが、じぇじぇじぇ、驚き連発です。

  新聞で見た一戸の「ぬか床名人」が本格的なぬか床を食品保存容器に入れて売り出したのです。1500円。このぬか床、誰にでも簡単にできる本格派なのです。水気を切った夏野菜をぬか床に入れておけば、24時間後、見事な自然のまま、何も加えないぬか漬けができるのです。色合いも見事です。難しいといわれる丸のままのナスだってご覧の通りです。

  この「簡単ぬか床」は、一戸の名人が商品にする前に、ある工夫をしています。企業秘密なのですが、ぬか床の中に三陸の昆布を入れておきます。適当に塩を含んだぬかから塩を吸い取り逆に昆布の甘みをぬかに移します。ぬか床自体にうま味成分が、ばばばーって広がるもので、漬け込んだ野菜がとってもうまくなる秘密があります。(すみません、秘密ですよね)。つまり無精な旦那さん(特に県庁職員系)でも、簡単に「すごくうまい」ぬか漬けができるのです。保存は冷蔵庫、2日に1回程度かき回せば、いつまでも使えます。このかき回し、実に気分がいいものです。なぜか、日本の食文化を守っているような崇高な気分になるから不思議です。

  聞きましたら、大人気で「待ち」があるようです。原因は友人の熊谷晴子さん。一度に10個も注文するものですから。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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