盛岡タイムス Web News 2013年  8月  31日 (土)

       

■ 農家は二次災害懸念 大雨被害地盤緩み収穫に支障も

     
  大雨で崩れ落ちた長岡中央果樹生産組合園地の一部  
  大雨で崩れ落ちた長岡中央果樹生産組合園地の一部
 

 9日の大雨で大被害を受けた農業生産者らは、今後の雨による二次災害を懸念している。リンゴやブドウなどの果樹園が広がる紫波町の東部地区では、果樹自体への被害は少ないものの、作業に使う農道などの部分的な崩落、作業用設備の破損などにより、農作業に支障が出ている。山間の農地が多い同地区では地盤の緩みなどが心配される。今後の雨に不安を感じながらの作業に農家からは悲鳴が上がっている。

  紫波町長岡でリンゴを生産している農事組合法人長岡中央果樹生産組合(森川勇組合長理事)では、大雨でリンゴ園の地盤が緩み、一部が崩落した。果樹は5本程度が土砂とともに崩れ落ちただけだが、今後の天候による被害の拡大を心配している。

  同組合の山口貢場長(61)は「とりあえずは、この程度で済んだだけ良かったのかもしれない」と話す。

  一方、園地に散布するための水を供給するパイプが園地の崩落に伴って破損した。同園地は高低差があり、下の園地から上に水を運搬するのは相当の重労働となる。同組合では代用の機械を使っているが、手間が増えることに変わりはなく、苦労は絶えない。そのほか、作業用の道路が一部崩落して移動に支障も出ている。

  同町によると、6月の干ばつで土壌が乾ききった状態で、7月の長雨があったため、例年よりも地盤が弱い状態になっていた。9日の大雨により、通常よりも被害が拡大したとの見解もある。果樹園内の土砂の撤去作業は、果実に傷をつける恐れがあり、収穫前の着手は難しい。

  山口場長は「崩れた部分が大きく、自分たちだけでは対応が難しい。また雨が降り、崩れたらどうなってしまうのか。今はまだ通れるが、雨で道が使えなくなっても作業が滞ってしまう」と不安を募らせる。

  盛岡地方気象台によると、今後も低気圧や前線の影響で1週間程度は曇り空が続く。前線は南北に動きながら県上空に当分の間かかるため、雨への注意が必要だ。

  同町など関係機関では、本格的な復旧作業は収穫後でなければ難しいが、二次災害対策のため、可能な部分から早めに対応していく姿勢を示している。

 


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