盛岡タイムス Web News 2013年  11月   15日 (金)

       

■  〈学友たちの手紙〉154 八重嶋勲 家からののがどうしても不足


■ 201はがき 明治三十七年七月二十七日付

宛 岩手県紫波郡彦部村 野村長一様  

発 [東京]森川町一番地橋通り三・一二 群鳳舘内 村上郎[長三郎?]

御家の方は如何ふです、当地ハ此間ひきつづきの曇り、先達の雷ハおそろしいもんでした、小生もやっと惰氣醒覚、貴兄から封状でも来そふなものと待つて居りました、小生も手紙もかけんので、失敬、
そろそろ小生の帰郷日も近[付]きます[し]たから家に帰へってから澤山書いて上げようと思ひます、それから小生この滞在中閑散を極めた結果家からののがどうしても不足と思はるる位いmの窘迫を感ずる、貴兄と京に再會の日、其halfを返しますから只今1¥だけ御斡旋を乞ふわけにはゆきませんか、1¥だげ都合かよくありますならhalfは小生の帰郷次第どうとも致す[し]ます、在楽的趣味に僅かに閑散を破って居り候、二十日頃までに御返事を貰いたい、左様なら、七月廿七日

 【解説】差出人村上郎とは、誰であろうか。盛岡中学校同窓会名簿によれば、盛岡中学同級に、本籍岩手郡本宮村本宮104に「村上長三郎」という人が見える。文中東北訛があり、岩手の人のような感じがする。「m」はマネー、つまり「金」。一円貸してほしいというはがきである。


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